Nicotto Town



夢から醒めて

「マリア~!おっはよ~!」「よぉ、やっとお目覚めか?マリア」「ラディカさん!トリオンさん!」

気がつくと、マリアはメンドーサ隊の自室のベッドに居た。自分の目の前に、ラディカとトリオンが居る。
「マリア!お前、イカリ食堂で朝飯食って眠り込んでから一週間も寝てたんだぞ!?」
「えっ!? 私、そんなに寝てたんですかぁ!? それじゃ、お腹も空くはずですぅ~」
マリアは、腹の虫の音をトリオンに聞かれてしまい、顔を真っ赤にして俯いた。

マリア達が階下の食堂へ降りていくと、
メンドーサ隊の隊員、フツツカ魔法学院の教師や生徒、マカマカイの人達が、一同の下に介していた。
一週間も眠っていたマリアが目を覚まして降りてきたので、心配して集まった人達は皆、安堵した。
「マリア!」「マリア先生!」「マリアさん!」
マリアは食堂に集まっていた人達にあっという間に囲まれた。
「みなさん、ご心配をお掛けしましたぁ~!もう大丈夫ですぅ~!」

「マリア先生、起きて早々で悪いけど、マジカル・メディカルチェックをさせて…」
フツツカ魔法学院の男性保健医『バン・トトノウ』は、
呪文を詠唱してマリアの健康状態を一瞬にしてチェックした。
「マリア先生の肉体・精神の状態に特に問題はないけど、
一週間も寝てて飲まず食わずで体力も落ちてるから、あまり無理しないで…。
あと、空腹の胃に負担をかけるから刺激物や重たい物をいきなり食べない方がいい…」
「そういう時は、塩味控えめの白いお粥に限るネ!た~んと召し上がれ!」
メンドーサ隊の料理番チャイナ娘『ミカ・ヨンフー』は、マリアの前にお粥を置いた。
「ミカさん!ありがとうございますぅ~!いただきますぅ~!」
「マリアさんを心配して集まって下さった皆さんもお腹すいたでしょう?
皆さんの食事も用意してありますよ」
メンドーサ隊の料理番エキゾチック娘『コウラン・アンシー』がそう言うと、
同じくメンドーサ隊の料理番である『ショウアン・シオヤ』や『メイリン・ヤムヤム』が、
お盆いっぱいにたくさんの料理を持ってきていた。

「白粥、美味しいですぅ~。ほっこりしますぅ~。五臓六腑に沁み渡りますぅ~」
「ショウアンはマリアがいつ起きても大丈夫なようにずっとお粥をこしらえてたんだよ」
「頑張ったショウアンのために「ノエル特製スペシャル中華粥」を作ったわよ♡ご賞味あれ♡」
「う、うん…いただきます」

「ラディカさん、お疲れ様です。無事、マリア先生を覚醒させたんですね!あなたに頼んで本当に良かった…」
フツツカ魔法学院・占い師クラスの女性教師「ホタル・ライブラ」は、ホッと胸をなでおろした。
「いきなり、念話でホタル先生に『マリア先生の夢の中に潜ってくれ』って言われた時はビックリしたよ~!
でも、ラディカはドリームダイバーとしての初仕事をちゃ~んと全うしたよ!」
「おおっ!あれが初めての夢潜行(ドリームダイブ)だったんですかぁ?」マリアはビックリした。
「うんっ!ラディカ、師匠の『アツコ・フェイ・パプリカ』に言われて、こっちに来たの!」
「たいへんよくできました♪偉いぞ~♪ラディカ♪」
アツコは嬉しそうにラディカの頭をクシャクシャしていた。
「アツコ師匠!」
「はじめまして、マリア・アレックス先生。私はドリームダイバー「アツコ・フェイ・パプリカ」。
ラディカ・ルン・フォレストの師匠で~す♪よろしくね♪」




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