Nicotto Town


なるべく気楽に気楽に~!


最期の夜月

第十一章

悲しい笑顔をさせてしまった…と少々後悔の念を持ちつつ、彼の提案してくれた事への返答を考えていた。…肇さんに家事して貰う、か…また私は煙草へと火を点けながら、…「肇さんの体調とか、良くなってきたら少しづつ家事も手伝って貰おうかな、お言葉に甘えさせて貰って…それで良いかな?」と彼へと問う。…「うん!ありがとうございます、美月さん」と少しばかり元気を取り戻したかの様に彼は素敵な笑顔で笑う。少しづつ温まり始めた身体に、ホッとしたのか、…「少しお腹空いて来ちゃった、ふはは」と笑っている彼を見て私は一安心した。
…「そう?お腹空いてるなら、一緒に山菜うどん作ろっか」と持ち掛けてみた。彼は何だか嬉しそうに…「うん!美月さんと作る!」と自然に笑っている様にも思える笑顔だった。
二人してカフェオレを飲んだ後に一緒に、遅いのか早いのか分からない食事を作る事となった次第である。…「肇さんはもう寒さは和らいだ?」と私が聞くと、…「うん、段々温まって来たよ、ありがとう美月さん!」とにこやかに微笑む彼を見ていると、私まで笑顔になってしまう。
…「よぉーし!じゃあ山菜うどん、作っちゃおっか」と彼へと言うと…「うん!」と彼は返事をしてくれた。キッチンへと二人して立ちながら、他愛もない会話の中、母から送られてきた山菜を少しばかりつまむ。…お、良い味付け、といつも味付け迄してくれる母を思った。…「肇さん?この山菜の味付け大丈夫そう?」と少し味見して貰う事にした。…「うわぁ、凄い美味しいですね!美月さんが味付けしたの?」と当たり前の疑問を問われ、…「ううん、母がいつも味付けしてくれて送ってくれるの」…「美月さんのお母さん、きっと料理上手だね」と彼はふんわりと笑う。…「そう…なのかな、でも肇さんのお口に合った様で何より」と私まで自然と笑みが零れ落ちる。…「それじゃあ、このうどん茹でて貰えるかな?」と彼へと伝えた。…「その下に鍋達があるから、何でも良いよ肇さんが良いなと思ったお鍋使ってくれて」と私が言うと、…「分かったー!」と元気そうに答える彼に何だか嬉しくなってしまった私だ。…「それじゃあ、お水入れても大丈夫そう?」と聞く彼に、「うん、大丈夫だよ」と答え、鍋に水を張り火にかけ始めた。…「お湯が沸くまで少し煙草でも吸おうか?」と私は彼へと聞いてみる事にした。…「あ、良いね、やったー」と彼はソファに置いてあった煙草を取りに向かっていた。…「あ、肇さん?私の煙草とそこにある灰皿も持って来てくれると助かるよ」と言った後…「はぁーい」と何とも素直な返事が返って来てくれた。…さて、ご飯の時間だ、と彼の持って来てくれていた煙草に火を点け、深く深く呼吸をした様に思う。時刻は20時を廻る時刻だった。

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2025/03/23 17:15
美月さんのお母さん お料理上手なのですね いいなあ
愛情の分 きっと美味しさも増すのでしょうね
スーパーの山菜って手軽だけど なんだか味が単調で
蕎麦うどん屋さんなどでいただく山菜とまた違う気がして 
なかなか手が伸びません
肇さん なんだか子犬ちゃんみたいな愛らしさを想像してしまいました
可愛しい
元彼もきっとそんなところが好きだったんだろうな 
自分らしさが少しずつ出てくるようになって良かったです



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