【小説】真夏の罪 その⑦ 陽斗君の家
- カテゴリ:自作小説
- 2025/03/26 19:11:26
このままじゃ、ダメだと思った。
私は、陽斗君の家に謝りに行った。
陽斗君は、私を家にあげてくれた。
はじめて入る陽斗君の部屋...
「今、おふくろ、買い物でいないんだ。」
「陽斗君、ごめんなさい。」
陽斗君は私に聞いてきた。
「花火大会の日、なにがあったか、君に口から聞きたい。」
私は恐る恐る本当のことを話した。
「花火大会の日、買い物に行ったら帰りに香月君にあったの。」
「陽斗君がコロナだって言ったら、花火大会に誘われたの。」
陽斗君が言葉を挟んできた。
「それで、断たんだよな?」
私は首を横に振り、
「OKしました...。」
「どうして!?」
陽斗君は大声を出した。
「わからない!花火に行きたかっただけだと思う...。」
「でも、おかあさんには、パルちゃんと行くって言ったんだよな?」
「罪の意識があったからじゃないのか!?」
「わからない...。」
「どうして、OKしたのか自分でもわからないの!」
「それで、挙句の果てには、キスしたのかよ!」
「ごめんなさい!ごめんなさい!」
「何でもするから、許して!」
私は必死だった。
「なんでもする?」
陽斗君が聞き返してきた。
「じゃ、今、ここで、僕とキスできる?」
「えっ?」
「なんでもするんだろ?」
私は黙ってうなずいた。
陽斗君は、両手で私の肩を持った。
そうして、顔を近づけてきた。
「いやっ!!!!!」
私は思わず陽斗君を突き飛ばした。
「陽斗君のことは好きだけど、こんな形でキスしたくない!」
私は、ボロボロ泣いた。
「泣きたいには、僕の方だ。」
「大切に想っていた美桜が他の奴とデートしてキスまでしたんだぞ!」
「僕の怒りの感情は、何処にぶつければいいんだよ!」
「悪い。今日は帰ってくれ!」
「でないと、もっとひどいことを美桜に要求してしまう...」
「キス以上のことをしたら、許してくれる?」
私は意を決して、制服を脱ぎだした。
「陽斗君のすきにしていいよ。」
泣きながら、それでも笑顔を作って必死で言った。
「バカ!!服をきろよ!!」
陽斗君は私に服を羽織らせて、言った。
「好きなんだよ!!腹が立つより、許せないより、美桜が好きなんだよ!」
陽斗君は、私の両手を握りしめて
「まっててほしい。僕の気持ちが落ち着くまで...。」