Nicotto Town



【小説】先生を好きになってもいいですか? その⑤



私と水原先生がチョコにえさをあげているころ、美鈴は三上先生に告白されていた。

――――駐車場

ほとんどの先生が帰った後で、駐車場には、三上先生の車しかなかった。

がやがや...
さっき、テニスコートで、美鈴が三上先生に呼び出されたことを知っている女の子たちが、のぞき見に来ていた。
それに、気付いた三上先生はその子たちを一喝した。
「下校時間は過ぎてるぞ!さっさと帰りなさい!」
女の子たちは、そそくさと帰って行った。

三上先生は気を取り直して、
「中野、呼び出して、ごめんな。」
美鈴は平然をよそおって、返事をした。
「三上先生ならいいですよ。」
三上先生は、まるで学生のような告白をしてきた。
「中野は、好きな奴とか、付き合ってる奴とかいるのか?」
美鈴はドキドキしながら返事をした。
「好きな人はいます。でも、付き合ってる人はいません。」
三上先生は、少し残念そうに言った。
「そうだよな。高3だし、好きな人がいても当然だな。」
「悪かったな。呼び出したりして。」
美鈴は慌てて叫んだ。
「三上先生です!私の好きな人は三上先生なんです!」
三上先生は美鈴の答えがわかっていたかのように、微笑んだ。

少し薄暗くなった駐車場。
三上先生は、美鈴のほほに優しく手を添え口づけをした。
美鈴は、うれし泣きをした。
そんな美鈴を三上先生は優しく抱きしめた。

そのまま、三上先生は言葉にして誘うことはしなかったが、車に美鈴を乗せて、ホテルにいった。

事が終わって、赤くなったシーツを見て三上先生は美鈴に訊いた。
「はじめてだったのか?」
美鈴はピンク色に火照った身体をシーツで隠し、
「...はい。」
と答えた。
「すまん。痛かっただろう?」
三上先生はシーツごと美鈴を抱きしめた。
「大切にするよ。中野のこと。」

美鈴は大好きな三上先生と結ばれたことに幸せを感じていた。




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