Nicotto Town



【小説】先生を好きになってもいいですか? その⑥



次の日、学校で美鈴に、昨日のことを聞かされた。

「え~~~~~~~~~っ!?」

私は美鈴の話に大声で叫んでしまった。
私はひとつひとつ確かめるように美鈴に質問した。
「昨日、帰りに三上先生に告白されたんだよね?」
「うん。」
「で、そこでキスしたんだよね?」
「うん。」
美鈴の顔がだんだん赤くなっていくのがわかった。
「そして、そのままホテルに行ったのぉ?」
「うん。」
私は、びっくりした?あきれた?複雑な気持ちだった。
「三上先生、手が早いというか...教師としてどうなのよ?」
私は気を取り直して、美鈴に確認した。
「遊ばれてるわけじゃないよね?」
「やりたいだけじゃないよね?」
「望!そんな言い方やめて!」
「三上先生は、そんないい加減な人じゃないわ!」
美鈴をおこらせちゃった...
「私は、美鈴には、おめでとうって言ってもらいたい。」
あまりにもしあわせそうな美鈴を見て、私も、変な詮索をやめて、
「おめでとう」
って言った。

ーーーー科学の授業
三上先生はいつもと変わらず、授業をしていた。
時折、優しい視線を美鈴に向けていたのが、印象的だった。
私は、なんでこんなに不安なんだろう...

ーーーー放課後
「望、一緒に帰ろう。」
美鈴が誘ってきた。
「ん?テニス見に行かないの?」
「三上先生が、学校では、普通にしていようって。」
「私が見ていると、集中できないんだって(笑)」
「そっか...」
「でも。ごめんね。私、放課後用事があるの。」
美鈴が聞いてきた。
「用事って?」
「えっと、内緒ね。」
「十字塔の下で、水原先生が仔犬飼ってるの。それで、一緒にえさあげることになったの。」
美鈴はからかうように、
「へえ~。へえ~。水原先生とねぇ~」
「望の恋も叶うといいわね。」
そうひやかして、美鈴は帰って行った。




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