【小説】先生を好きになってもいいですか? その⑧
- カテゴリ:自作小説
- 2025/04/16 15:54:05
世界史の授業中
受験に関係のない人たちは、他の教科の勉強をしていた。
私は思わず、
「ちゃんと、世界史の授業受けようよ!」
って言ったしまった。
「井上、ありがとう。」
「世界史の授業も受けてもらえると嬉しいな。」
って、水原先生は、相変わらず怒らずにそう言って、授業を進めた。
放課後
「望~。また、チョコちゃんに会いに行くの?」
「あっ、水原先生に会いに行くのかな?(クスッ)」
美鈴がからかうように言ってきた。
「でもさ、水原先生のどこがいいの?10歳も年上だし、ぱっとしないじゃない?」
「はいはい、三上先生は、若くてイケメンですよね。」
私と美鈴は、顔を見合わせて、笑った。
十字塔の前
「水原先生~」
「おっ、井上。」
「今日は授業中、ありがとうな。」
「先生は、どうして、おこらないんですか?」
「ん---、性格かな?」
「なおしたほうがいいですよ。(笑)」
優しい笑顔でチョコにえさをあげる水原先生を見ながら、私は、水原先生って、優しくって、かわいいよね。と思った。
こうしてる時間が好きだ。
私は、この時間がずっと続くと信じて疑わなかった。