Nicotto Town







言葉は時に抱擁され絶滅した遺跡だから
そこには誰も住んではいない

時にひっそり真理が息を潜め
誰にも見えないように隠れているというが
私の小舟に乗せてはやらない

初めての旅に出るには
無言でなくてはならないのだ
世界はぼんやりと暮れてくる
眠くなってきた

私は天上の光とも別れを告げたので
糸を切られた操り人形のように小舟に崩れ落ちる

小舟は川を静かに静かに下っていく
舟べりから垂れ下がった木の手が
水面に長い線を描いている

冷たさも感じない
レーテーが私に入ってくる









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