ねこのらくがき
- カテゴリ:小説/詩
- 2025/05/25 17:07:52
「ねこのらくがき」
10年かけて柔らかくなった木の棒の切れ端が雨に濡れた
手で割いてできた木のとがった部分を
絵具を溶いた水を10年入れていたガラス瓶のふたをあけて
木を絵具を溶いた水につけてねこの顔の輪郭を
手のひらより少し大きめの画用紙に描いた
黄色の色えんぴつで目や鼻の明るい部分をうっすら描いた
三角えんぴつで1本ずつ丁寧にねこの毛を描いていく
猫の耳毛を描いた
途中でやすりで紙を削りより細かい線をシャープペンシルで1本ずつ描いた
また三角えんぴつを持って薄く塗るように毛を描いた
途中で休憩してまた描いた
シャープペンシルでまた上から毛を1本ずつ丁寧に描いた
目の周りの細かい毛も口ひげの元のところも
何回も何回も毛を重ねて描いたのに
結局「だめだ」と思い消しゴムを探した
未使用の練り消しゴムを見つけたけど
なぜだか「もったいないな」と思い消しゴムを探した
消しゴムで消した
えんぴつやシャープペンシル部分は消えたけど
10年前の素材で描いたものは
紙にうっすら残った
その輪郭をさんかくえんぴつでなぞった
単純な線で「今日はここまで」手が止まった
何がだめだったのだろう