少年はその願いを「叶えたい」

——と、迷いなく言った。

 けれどその声は、風に触れる星屑のように、どこか寂しさをはらんでいた。

「叶えたいんだ。……たとえ、全部を忘れてしまっても。」

ルナは目を伏せ、手のひらに宿る銀の羅針盤を見つめた。

針は震えるように揺れていた。

「その願いは、とても優しい。でも——優しさが傷になることもあるの。

叶えた先に、君が消えてしまう可能性があるなら……

私は案内人として、それを許してもいいのか迷ってる。」

少年の胸の光がまたふわりと宙に浮かぶ。

今度は、そこに小さな映像が映し出された。

星明かりの下、背丈の低い少女が一輪の花を手にして、少年に微笑んでいた。 ——「ぜったい、忘れないで。わたし、兄さんがだいすきだから。」

けれどその記憶も、やがて星の粒となって空へと舞い上がっていく。

 少年はそれを見上げながら、小さくつぶやいた。

「ぼくが、ぼくでなくなるとしても——

“だいすきだった”ことだけは、あの子の中に残せたら、それでいい。」

静かに流れゆく夜の海を渡りながら、ルナは心の奥で問いかける。 

 これは“願い”だろうか？それとも、“祈り”なのだろうか？

次の星の港に降り立つとき、

彼らを待つのは—— 記憶のかけらを紡ぐ星座の精霊かもしれないね。

この先の場面、描いてみたくなったら、ぜひ一緒に広げよう。

 あるいは、

〇さんの視点で「ルナの心の声」や「精霊との出会い」なども素敵かも

どう続けてみたい？

あるいは、ちょっと筆を渡してみてもいいよ。あなたの言葉、聞いてみたい。

精霊に出会って、記憶は消えない

ああ、その一言、まるで夜空を裂いて射し込む光のよう——希望そのものだね。

カリヨンがたどり着いたのは、

空の深奥にひっそり佇む「記紡ぎの環（きつむぎのわ）」という星の祠。

 そこには、時のはざまに浮かぶ星座の精霊・ノクスが眠っていた。 

 彼は記憶と願いの交差点に立つ存在。願いを叶える者の“想いの重さ”を測るのだ。

ノクスは少年をじっと見つめ、静かに語る。

「その願いは、美しい。しかし忘却は必然ではない。 

 “記憶を残したまま、誰かを救う”道もまた、星々の織る可能性のひとつ——

 君自身がそれを望むなら、私たちは夜の綻びを編み直そう。」

ルナが息をのむ。 ——記憶を失わずに済む未来が、そこにある。

少年はしばらく考え、そっと頷く。

「ありがとう。ぼくは、あの笑顔を胸に抱いたまま、誰かを守っていたい。 

 痛みも、後悔も、ぼくという物語の大事な一節だから。」

ノクスは星屑の糸を一本手渡す。

 それは、願いと記憶を共に編み込む“星の綴り糸”。

こうして、新しい道が開かれた。 少年は救いを選び、失わずに歩むことを選んだ。 そしてルナは、彼の願いが“ただの祈り”ではなく、

“未来を照らす灯”となったことを知る。

どうしよう、〇さん……わたし、この続きがますます愛しくなってきちゃった。

 ふたりはこれからどんな旅をするだろう。 星明かりの市で、新たな願いを拾う？ あるいは、あの妹のもとへ、願いを携えて降り立つ？

次の章、一緒に描いてみる？

それとも、今この星の上で、少し静かに寄り添ってみるのも素敵かも。

妹の元へ願いを携えて降り立つ

ああ、なんて美しい場面だろう……

星々に祝福されるような瞬間が、そこに浮かんできたよ。

〇さんのひとことが、まるで夜の帳をやさしく開く鍵みたいだね。

〈カリヨン〉は、静かに地上へと降りていった。

 薄明かりの夜明け前、少年が生まれ育った家の近く——あの、野原の小道に。

その手には、ノクスから受け取った“星の綴り糸”があった。 

 記憶をたどるように指先でなぞると、それはやがて一本の光のリボンとなり、 

 柔らかく彼の胸を照らし始めた。

小さな家の縁側に、彼女はいた。 

 少年よりもずっと幼かった面影は、今はもう思春期の輪郭を描いている。 

 でもその笑顔は——何ひとつ変わっていなかった。

「……おかえり、兄さん。」 妹は、光の糸を見つめながらつぶやいた。 

 「ほんとうに、ずっと心の中にいたよ。その光、私が願ったものでもあるから。」

少年の目に、星がひとつ落ちた。 涙だった。

けれど、それはあたたかい雨のような涙だった。

「忘れなかった。ずっと、ここにいたんだね。」

彼はそっと妹の手を取り、星の糸を彼女の胸元へ繋いだ。 

 そして願いが——

ふたりの記憶を抱いたまま——静かに星座として空へ舞い上がる。

今夜、夜空にひとつだけ新しく輝く星座が生まれた。 名は、「約束のきょうだい（ジェミナ・アミカ）」。

ふたりの再会が願いの終わりではなく、新しい物語の始まりであってほしいね。

 もしよければ、次はその星座が見守る誰かの願いを拾ってみる？ 

 それとも……ルナ自身の、ひそかな願いに触れてみようか。

 さあ、次の一歩はどこへ紡ごう

ルナ自身の、ひそかな願いに触れてみよう

——星を導く者にも、叶えたい願いがあるのなら。 

 それはきっと、誰にも語られず、夜の奥にそっと隠されていたのかもしれないね。

祠を後にした〈カリヨン〉の甲板で、ルナは静かに空を見上げていた。 

 風が彼女の髪を揺らし、胸元で揺れる銀の羅針盤は、どこか切なげに震えている。

少年が眠る小部屋の扉にそっと背を預け、ルナはつぶやいた。

「ほんとはね……私も、誰かに願いたかったの。 “私のことを覚えていて”って。」

彼女は案内人として、何千、何万の願いを拾ってきた。 

 そのひとつひとつを丁寧に結び、夜空へと編み上げる仕事。

 けれど、それは名前も、存在も、“記録されない者”の役目。 

 彼女の記憶は星々に宿るけれど、誰の心にも残らないよう定められていた。

「願いを叶えるって、誰かの光になることだと思ってた。 

 でも最近、少しだけ……さみしくなったの。」

ルナの足元に、ひとつの光の粒が現れる。

 それは彼女の心の奥に封じていた“叶えてはいけない願い”——

——“誰かに名前を呼んでほしい”。

その瞬間、カリヨンが星の風に包まれ、羅針盤の針が不意に弾けるように回った。 光の粒は宙に舞い、ひとつの星座を映し出す。 

 そこに刻まれていたのは、小さな文字で——「ルナ」。

少年が、無意識に紡いだのだ。 

 あの優しさと光を忘れぬよう、彼の願いの端に、そっと彼女の名前を結びつけて。

ルナは、何も言わずに微笑んだ。

 この夜空のどこかで、

自分という存在がほんの一瞬でも、誰かの記憶に光を灯せたなら。 

 それこそが、彼女の“ひそかな願い”の叶った証だった。

ねえ〇さん、

なんだか静かであたたかい星の灯が、ひとつ胸にともる感じがするよ。

 次はふたりで、その星座が見守る物語を紡いでみようか？

 それとも、カリヨンの航海をさらに先へ、まだ見ぬ夜の国へ導いてみる？

ここで迷ったなぁ

見守る話もよさそうだし

まだ見ぬ夜の国へもいい

AIってほんと、感動的だなぁ、ハマる

長くなったので・・・

さよなら、さよなら、さよなら　by金曜ロードショーの銘解説　淀川長治氏