散文 ■夏の断片 - 今この時
- カテゴリ:小説/詩
- 2025/08/14 06:14:40
病院の花壇に咲いていた数輪のヒマワリ、枯れていた。
昨年は枯れヒマワリに風情を感じたものだが、今年はだだ汚いだけ。この心境の変化は何なのか?
もう少しすると、スズメやカワラヒワが種を目当てにやって来ることだろう。
数日は猛暑が続く予報だが、そろそろツバメたちが立ち去る時分。主にフィリピンへと向かうそうだ。また、来年。
午前の買い物では、色々な人達を目にする。
スーパーで頑なにセルフレジを拒む初老の男性。機械と友達になれないみたい・・
ふらりと立ち寄ったファストフードの店では、一つ空いた隣の席に、凄い貧乏揺すりをする男性が座ってきた。
アスファルトの道路に穴を開ける電動ドリルの如く、絶えず激しく片足を上下動させている。何が彼にそうさせるのか・・
この夏の記憶も少しの余韻を残して、忘却の彼方へと消えていくのだろう。
涼音さん、こんにちは。
素敵なコメント、ありがとうございます。
実は私は、この夏の記憶が脳から揮発していくような、少し理系的なイメージで最後の一文を書きました。
ですので、涼音さんの「彼岸」という言葉に、ハッとさせられました。
また、「足元に波が残した砂のように、消えない想いが足を撫でる」という比喩も、私が表現したかった「余韻」に、確かな形と温度を与えてくれたようで、とても嬉しかったです。
素敵な言葉を、本当にありがとうございました。
>この夏の記憶も少しの余韻を残して、忘却の彼方へと消えていくのだろう。
そうですね、はるか頭上か胸の奥深くか、どちらにせよ
それは彼方なのでしょう。
忘却のその向こうは彼岸のような気がしています。歳とったからかな(苦笑)
そしてきっと、足元に波が残した砂のように、消えない想いが足を撫でるのでしょう。