女とは恨みと羨望の対象である
- カテゴリ:日記
- 2025/09/09 21:52:21
前回の復活日記へのコメントやり取りで、江口寿史さんの話が出てきました。
江口ねぇ。。。
片岡義男さんの小説が流行っていた当時、「片岡女」という単語がありましたが、その単語を知ったのは、もしかしたら江口さんの「寿五郎ショー」だったかもしれません。いや、あるいは江口さんが作ったネーミングだったのかもしれない。
そしてそれを読んだとき、それを言うお前が描く女は、全く同じく「江口女」だろと強烈に突っ込んだことが忘れられません。
1980年代から90年代初頭くらいの、この手のカルチャーに親しんだ方なら、片岡女とか江口女というネーミングのニュアンスは、分かっていただけるかもしれません。
閑話休題(それはともかく)。
江口寿史は、いったい何がすごいのか。
という問いは常にあるわけですが。
個人的な意見で端的に言うと、別に何もすごくはないです。描く女の子が可愛い、というだけ。ただ、イラストのテイストとしては、上手いこと時代にはまったとは思います。それが狙ったものなら、凄いと言えば凄いし、まさに江口女なのです。というか、90年代も00年代も今も、ほとんど同じことしかしてなくて、そして意外なまでに同時代性から逸脱していかないその普遍感はなんなのかは、よくわかりません。わかりませんが、それが一番すごいのかもしれません。
しかし、凄いようで良くわからないようではありつつ、実は江口女は全然個性がなく、極めてステレオタイプな「若い可愛い女性」で、そして絵に複雑性とかアクとかが全くないので、好き嫌いが出にくい。特に好きじゃなかったとしても、別に嫌いでもないというゾーンに大概が落ち着く。
それと、音楽なんかもそうですが、ファッションも大衆サブカルチャーという範疇では、1990年前後くらいから先は劇的な変化がないので(ある意味で「あがり」の状態なので)、まあ実はそれが江口寿史の凄いの「本質」なのかもしれません。知らんけど。
ちなみに、彼の女性の書き方の元ネタは、岩舘真理子さんだそうです。
いや、メッチャわかるわぁww
私は岩舘真理子さんの大ファンで、一時期は岩舘真理子漫画を買い漁っていました。可愛いとは、まさに岩舘さんの描く女の子のことでしょう。
褒めてるのか貶してるのか良くわからない江口寿史さん話となりましたが、最後に。。。
彼のとあるインタビューのコメントで、「僕にとってエロさとは、自分が欲しくても手に入れられなかったものなんです」という一言がありました。
そうですね。
これは本当に良くわかります。
これが、私が女性に対して持つコンプレックスの全てだと思います。
私は、女の子になりたかった。
なんでか?
だって、可愛いじゃん。
私の女性への眼差しは、性的なものであるよりも遥か以前に、羨望なのです。
うらやましくて羨ましくて。
前にも書いたような気も少ししますが、電車の中で可愛い女の子を見かけた時。わたしの心に真っ先に浮かぶ言葉は、「エッチなことしたいな」では決してなく、「いいなぁ」なのです。
神様から、一日だけ女の子にしてあげる、と言われて、果たして本当にそんなことになったら、もう必死にお化粧して、おしゃれして、大喜びで街に飛び出して、「見て見て!どう可愛い?可愛いでしょ!」って小躍りしながら走り回りそうな気がします。
女装をしたことはありませんが、女装趣味って、いわゆるセクシャリティの問題とは必ずしもイコールではないんだと思いますよ。それは自身の感性として、とても感じますね。
以上です。
なんの日記だったんだろう。。。
>父が骨折してそんな場合じゃなくなって
え?わたしが怠惰な日々を過ごしているうちに、そんな大事が。何はともあれ、お大事に。。。
映画「国宝」は、確かに男世界の男の映画ですね。男達の身勝手さがてんこ盛りだった。
だからこそかな、出番の少ない女性陣それぞれの印象が私にはしっかり残ってます。女優さんがたがセリフではなく演技で魅せてくれたと思う。奥の深さがありました。
2回目、母を連れて観に行こうと計画してたのに、父が骨折してそんな場合じゃなくなって、観にいけなくて。でも、1回目の印象を大切に持っておくためには何度も見ない方がいいかな、とも思ったりしてます。
なるほどね。
先日、映画「国宝」を見た大学の後輩の女の子(?)から、「素晴らしい映画だったけど、女性の描き方が雑だった気がする。男の映画なんだなって思った」というコメントが届いた。なんていうか、女形って男で、だからメッチャ女なんだけど、女が見たらそれはあくまでも「女形」なのかもな。そういう視座からの映画だから、女性の描き方が雑っていうのも、要はそうなことなのかもしれないと思った。思ったけど、ロジックとしては理解したかもしれないけど、やっぱり感覚的にわかんない。
わかんないけど、でもとんとんさんのコメント読んで、妙に納得してしまった。
いや、実は江口氏の描く「エロい女の子」って、全くエロくないの。もちろん描かれた女の子は露出度満点だったり、胸の谷間バッチリだったりするわけだけど、単に「そういう姿」としてボーンとそこにいるだけで、なんていうか風呂上りに部屋で下着でウロウロしてるみたいない身も蓋も感じがあって、エロくない。気がしている。
>特に好きじゃなかったとしても、別に嫌いでもないというゾーンに大概が落ち着く。
この辺が、男向きとか誰向きとかじゃない「江口女」の在り様なのかもね。
面白いね。
岩館真理子さんの絵、かわいかったですね。懐かしいなぁ。
片岡義男さんの小説、浅井慎平さんの写真、鈴木瑛人のイラスト、西海岸ブーム。
そんなものも懐かしい。
片岡義男さんの小説は2冊くらいしか読んでないけどね。