Nicotto Town


せんちゃん


街とその不確かな壁


この感想には村上春樹氏の「街とその不確かな壁」のネタバレが含まれてますので注意。




「街とその不確かな壁」は結局主人公の魂は救済されていないし、二つの世界に登場するヒロインも主人公と結ばれたりはしない。でも、わたし達は誰もがこの現実世界を理不尽に思ったり「なじめない」と感じる経験をしたことが多かれ少なかれあるのではないだろうか。そして別の世界にこそ自分の居場所があるのではと想像したことが。

そんな風に別の世界に行くことになった主人公に当てがわれた仕事が「夢読み」。その作業は死者の思念を浄化するような印象を持った。

自分の本体とその影、生きているのか死んでいるのかわからない紳士、年取った自分の前に現れた不思議な少年、それらの堺はどんどんあやふやになっていく。そして自分自身の内面が変わることで堅牢に見えた壁も形を変えてゆく。

だから何?っていうストーリー。
なんとなくカフカの「城」を思い出した。
この本が好きかと聞かれたら、
「キライじゃないし、このあやふやな世界を漂っているのは気持ち良かった」とだけは言える。

#日記広場:小説/詩

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2025/10/20 21:46
> ひーちゃんさん
「夢」をテーマにした小説数多いけど、浅田次郎さんも書いてたんだね。ちょっと意外だったわ。
夢か現かあやふやな物語って、ジャンル的には好きなんだけど当たり外れが大きいような。
夏目漱石の「夢十夜」は名作らしいけど、全く頭に入らなかったなあ(笑)。
気ままなコメント大歓迎だよ^^
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2025/10/20 21:05
その本は読んでないけど・・・
夢 繋がりで浅田次郎さんの「BLACK OR WHITE」を読みました。
人の夢の話を聞くのは 嫌い‥と言い切った 実母w
読み終えたあと なんか その感覚がちょっとわかったような感想でしたが 
最後のまとめ方は良かったです。
せんちゃんさんの感想の感想じゃなくて ごめんねぇ




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