Nicotto Town


あなたに会えてよかった♪


【イベント】ソロキャンイベント Vol.2


「せんぱ~~い… なんだか難しいですよぉ まとまりません…」


「ん?なんだ?企画で詰まっちゃってるのか?」

後輩女子は、デスクの上に無秩序に広がった書類に埋もれているかのよーに、くらーい顔をしてて。

「キャンプって視点は良いと思うんですよぉ。でも、ソロキャンに絞っちゃうとけっこ『ニッチ』な方向に向いちゃうような気がして…」

あ、オマエ…
入社時に、俺がプレした万年筆、手にして悩んでるんぢゃないかw


「うん。でオマエはどう考えるんだ?」
俺はちょっと意地わるく尋ねてみたんだ。

「イベントとして成功させるにはですね…」
「ウンウン 成功させるには?」

「赤字にならないようにしなきゃ…ですよね?」
後輩女子は俺の方を見上げながら、唇をとがらせて、にらんでくる。

俺はちょと、笑っちゃった。
やはり こいつはカワイイ後輩なんだなと再認識したってさ。

「アタリマエだw 赤字になったら、俺たちイベンターは首括らなきゃなんないだろ」
笑って言うと、ヤツは真剣な表情になって

「だからああああ!!悩んでるんですよっ!」


昼休みのチャイムが鳴った。
まだ書類の山を目の前にしてウンウン唸ってる後輩女子。チャイムも聞こえない様子だ。

「とりま、一旦メシにしよっか?」
後輩女子はうつむいたまま、小さく唸ってる。

「そんな気分じゃありません… 先輩は気楽でいいっすね! あたしがこんなに悩んでるのに…」

俺は彼女の頭に、ポンポンと手をやって

「ぢゃあ、俺がヒントをあげるから、昼飯付き合えよ」
「ホントですかっっ!」
分かりやすいなぁって思ったのは内緒だよ。


「デイキャンプはもう選択肢にないんだよな?」
「はい…」
「だったら、宿泊型イベントにしなきゃなんだよな?」
「はい…」

会社の近く、ちょっと高めのランチが楽しめるレストランに彼女を誘って来たのが午後1時過ぎ。

前菜のサーモンマリネと、冷製パスタがテーブルに並んでる。
俺はフォークでサッサと片付けたんだけど、後輩女子は手につかない様子だったな。

「ソロキャン主体にするのは良いんだけどさ、ファミリーキャンプも集客には捨てがたい…てのはわかるな?」
「あ、はい…」
俺はメインに提供されたポークカツレツのアンチョビーソース和えにナイフを添えつつ

「だったら、両方に楽しめるアイデアって思いつかないのか?」

「…」

考え込む後輩女子。

俺は、添えられたクラブソーダを嗜みつつ、カツレツを口に運ぶ。


暫くして、彼女が俺の方を見上げ、きっとした表情になって

「先輩はずるいですっ! 答え分かってるのに、わざとこんなふうに私を悩ませるんですからっ!」

ん…
後輩を育てるのって…なかなか難しいんだなあ…

ちょっとため息が出ちゃう感じになったんだよね。

「ソロキャンとファミキャンの両方に合う企画なんて、無理ゲー過ぎますよっ!!その両方が楽しめる企画なんて…」

ん?

お?

暫くして、ふと、後輩女子の表情が一瞬で変わったんだ。

「あ…先輩! こうゆーの思いつきましたっ!」


急にこいつの反応が変わったんだ。


「ん?なんだ?」
わざとらしく俺が問いかけてみる。

「何もソロキャンとファミキャンを一緒に楽しませなくてもいいんですよね?
イベを二つ考えたらいいんだって!」

「……」

ヲイヲイ

そこに辿り着くまでにさあ

俺は、この店のランチを奢らなきゃいけなかったのか?

(続く

#日記広場:自作小説

アバター
2025/10/22 07:00
良い感じの先輩と後輩ちゃんだなって思いましたよ。
意地の悪い先輩、、、じゃなくて育ててるんですよね?!( *´艸`)
イベを二つ??
私もよく分かってないかも。。。
アバター
2025/10/21 22:03
後輩の女の子、可愛い♡
意地悪したくなる気持ち、わかる~~~~~
ココアも、こんな後輩、欲しい♡

ちなみにイベントの答えは、まったくわかっていないココアですがw




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