Nicotto Town


なるべく気楽に気楽に~!


運命の糸の先


第十一章

蕎麦を一緒に食べ終わり、レンと私は一緒に荷解きする事になった。あまり多くは無い荷物だった為、直ぐに終わってしまった。レンは家電、家具等を一切持って来ていなかった為であろう。…「アオネさん、助かったよ、ありがとう」と礼を言う彼に、…「そんな事ないよ、そんなに荷物も無かったからね」と私は笑った。…「それにしても、家電や家具どうするの?」と私は聞いてみた。…「明日買いに行くよ」…「床で寝るの?」と私たちの会話は続く。…「うん、そうするつもり」と彼は答えた。ふと私の頭に過った事を伝えてみた。…「レンの家と私の家そんなに離れてないんだけど、今夜は家に来ない?」と彼へと伝えると…「いやぁ、申し訳ないっしょ、そんなの」と遠慮がちに言っていた。…「大丈夫だよ、一緒に寝るだけだから」と私は言った。…「うーん…それじゃあ甘えさせて貰っても良い?」と少しづつ素直になって来た彼に対し、…「うん、勿論だよ」と答えて、私はにこやかに笑った。少しだけ曇った表情で…「旦那さんは…大丈夫?」と聞く彼に…「私達夫婦はもう終わってるからね」と答えた。…「そっか…、辛かったんじゃないの?」…「そうね…しんどかったかな…」と二人の会話が続く頃、既に時刻は20時半を廻っていた。…「そろそろ遅いし、私の家に行こうか」と彼へと伝える。…「あ、うん、軽く準備してくるよ、待ってて」と言われた私は大人しく待つ事にした。…「あ、そだ灰皿ここにあるから一服でもしててよ」と彼は灰皿を私へと渡してくれた。…「部屋で吸っても良いの?」と尋ねると…「俺、この部屋買ったんだよね」とにこやかに笑う彼はとても素敵な笑顔に見えた。…「そっか、ありがとう」と素直に灰皿を受け取り、1本吸う事にした。1本丸々吸い終わる頃、レンは…「アオネさーん、準備出来たよー煙草吸ったー?」と寝室になるであろう部屋から声が聞こえて来た。…「うんー吸ったよー」と返事をすると彼は寝室から出て来て、…「俺も準備出来た!」とにこやかに言った。白のスウェットパンツに黒の長Tを着て彼は…「じゃーん!」と笑ってみせた。
…「あはは、何その反応」と私は笑い転げてしまった。…「お腹痛い…あはは」と笑に笑った私は、…「ふふふ…それじゃあ行こっか」と彼なりに…何もしないよ、怖くないよ…と言われた気がして私は嬉しかった。私の部屋までは15分程。レンは少し悲し気に…「俺、子供作らされて離婚したんだ…」と小さく呟いていた。

#日記広場:自作小説

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2025/11/23 19:14
床で寝るのをなんとも思わないのはすごい さすが男性ですね
楽しい二人の会話
と思っていたら 不穏な雰囲気
「作らされて」・・・?
えー?



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