Nicotto Town


なるべく気楽に気楽に~!


運命の糸の先

第十二章

私の部屋へと着いた頃、私は…「レンの今迄の話聞かせてくれる?」と尋ねた。…「アオネさん…優しい、ありがとう」と私へと伝えてくれていた。…「全然優しくなんてないよ…レンの辛かった事全部半分こしよう」と彼へと私は伝え返した。…「ありがと、マジで…」…「うん」と私は素直に受け取る事にした。何となく、今はその方が良い気がしていた。部屋へと入った私達は飲み物を欲していた。…「喉乾いたね」そう彼へと伝えると…「うん、そだね」と返事をくれた彼に、…「レン?コーヒーが良い?」と聞くと、…「うん、コーヒー飲みたい」と段々と素直になって行く彼に恋心を抱く迄そう時間は掛からなかった。私は彼のリクエストに応えるべくコーヒーを入れ始めた。その日はとても暑かった為…「アイスコーヒーで良い?」と尋ねると…「うん、有難いです」少しばかり大人びて来ている彼に、…「コーヒーはミルク入れる?」と聞くと…「ううん、俺ブラックでお願い出来る?」と…大人になったんだなぁ…と随分と長い時間離れていた事を実感していた。…「ブラックね、分かった」と彼へと伝え、ケトルでお湯を沸かし始めた私だ。氷をグラスへと入れアイスコーヒーを作り始めた。私の分も作ってしまおうともう1つグラスを準備し、氷を入れ、カフェベースを2人分注いだ。私のアイスコーヒーは砂糖もミルクも入った物だ。コーヒーも出来上がる頃、レンに…「煙草吸おうか」とアイスコーヒーを手渡しながら伝えた。…「うん」何処か悲し気に見えた私は…「今迄レンにあった事教えてくれる?」と尋ねた。…明日は休みだ、レンの話を思う存分に聞かせて貰おう…そう思った私が居た。今迄のレンの話によると、結婚した後に無理矢理と言っても良い程世継ぎの子供を作らされ、元奥さんは不倫をしていたと言う事だった。既に離婚をしている為、レンの会社を受け渡す気は無いと言う。…「そっか…そんな辛い事があったんだね…」私は何故か泣いていた。…「アオネさん、いっつも俺の為に泣いてくれる…」…「そんな事ないよ…だって辛かったでしょ」と涙を拭こうとした時にレンは私を抱き締めてくれた。…「ありがとね、アオネさん」そう言って彼は私の涙を手で拭き取ってくれた。…私はレンが好きだ…そう思った瞬間でもあった。…「俺ね、アオネさんが好きなんだ、ずっとずっと」そう言ってくれたレンは私にそっとキスをした。

#日記広場:自作小説

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2025/11/23 19:19
世継ぎ・・・
今の時代にもあるのでしょうね
レンもせっかく させられた結婚を諦めたところなのに
かわいそうです

思うようにいかないことが この世の中 悲しいけれど普通なのかもしれないですね

もし今 思うようにことが動こうとしてるなら そうなってくれるといいなあ



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