Nicotto Town


アザミのつぶやき


本当にカッいい男!

1983年のクリスマス・イブ。
ポール・ニューマンは、紺色のシンプルなセーターを着て、木箱を二つ抱え、マンハッタンのとあるシェルターに入ってきた。

外では雪が激しく降りしきり、
中ではボランティアたちが半ばパニックに陥っていた。
長い列を作って待つ人々に配る食料が、まったく足りなかったのだ。

鍋はほぼ空、パンのトレイも底をつき、
重たい失望の空気が部屋を覆っていた。

ニューマンは何も言わず、木箱を置いた。
中には、コネチカット州の彼の農場から持ってきた野菜、瓶詰め、そして小麦粉がぎっしり詰まっていた。

「キッチンはどこ?」
そう言って袖をまくり上げる。

その姿に誰かが「彼だ」と気づいて固まったが、
ニューマン本人は認知されるのを待たない。
まっすぐコンロに向かい、火をつけ、
まるでずっとこのチームの一員だったかのように、玉ねぎを切り始めた。

一時間も経たないうちに、空気が一変した。

部屋は、にんにくとオリーブオイルの香りで満たされ、
オーブンではパンがふっくら焼き上がり、
大鍋ではトマトスープがぐつぐつと煮えていた。

ニューマンは汗をにじませながら、ひたすら手を動かし続けた。
一度も手を止めなかった。

若いボランティアのクララは、彼がにんじんをむきながら自分にそっと言った言葉を覚えている。

「スープを十分に濃く作れば──
今夜、誰も空腹で寝なくてすむ」

やがて扉が開かれると、薄いコートに疲れ果てた顔の人々が入ってきた。

ニューマンは自らボウルを運び、パンを添えながら言った。

「メリークリスマス」

すぐに彼に気づいて目を丸くする者もいた。
名前は知らなくても、彼の優しさを感じ取る者たちもいた。

ひとりの男、ルイスは、ロースト野菜の皿を受け取った瞬間に涙をこぼした。

「昔、家族とこうやって食べていたんだ…」

ニューマンは彼の向かいに座り、耳を傾けた。
映画の話も、有名人としての話もしない。
ただ彼の人生、家族、今どうやって生きているのかを静かに尋ねた。

後にルイスはこう語ったという。

「自分が“存在しているんだ”と感じさせてくれた」

子どもたちはキッチンでニューマンの後ろをついて回り、
こぼれた小麦粉の上に彼が笑顔の顔を描くと、声を上げて笑った。

あるテーブルでは、彼は小さな女の子のために、パンを食べやすい大きさに切り分けていた。
母親はその様子を見て安堵の表情を浮かべていた。

ひとりの女性がボランティアに小声で言った。

「まるで、私たちを自分の家の食卓に招いてくれているみたい」

その夜、ニューマンは厨房と食堂を絶えず行き来した。
スープをかき混ぜ、パンを焼き、皿を運び、
誰一人として食事にありつけない人が出ないよう目を配った。

外では吹雪が荒れ狂っていたが、
シェルターの中は、声と笑いと温もりに満ちていた。

深夜までに200人以上が食事をし、
なかには二度も食べた人がいた。

すべてが終わっても、ニューマンは帰らなかった。

床を掃き、椅子を重ね、皿洗いをし、
すべてが片付くまで残った。

最後にコートを羽織り、雪の中へ出る前、
クララのほうに振り返って小さく言った。

「食べ物は大切だ。
でもね、ここに“いる”こと──
それがもっと大切なんだ」

翌朝、カメラも、見出しも、記者もいなかった。
誰にも知らせずにやったことだった。

ただあの夜そこにいた人たちは忘れなかった。
空腹だった来訪者たちも、くたびれ果てたボランティアたちも、
そして──
紺色のセーターを着たあの男が、
避難所を「本物の家」に変えてしまったことも。


#日記広場:映画

アバター
2026/01/05 20:43
AIの簡単な使い方!僕の日記(2025年12月29日)のコメントに動画載せてます。もう学者超えてる。w
アバター
2026/01/05 19:47
いいのいいの、気にしないから。
アバター
2026/01/05 18:46
タイトル:カッいい になってるよ。AI使っている?使い方分からないなら動画記載しますよ。変な未来か到来するぞ!
アバター
2026/01/05 17:31
キアヌ・リーブスもカッコいい!



月別アーカイブ

2026

2025

2024

2023

2022

2021

2020

2019

2018

2017

2016

2015

2014

2013


Copyright © 2026 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.