「七草粥について⑥」
- カテゴリ:日記
- 2026/01/07 14:26:13
*韓国の“トックク(お餅スープ)”、中国の“臘八粥”との比較
韓国では、旧正月(ソルラル)の朝に、白いお餅(トック)と肉などで作ったスープ「トックク」を食べます。純白のお餅で心身を清め、新年を迎える意味があり、これを食べると一つ歳をとると言われています。
また、お隣の中国では旧暦12月8日に「臘八節(ろうはちせつ)」があり、米や豆、ナッツ類など多くの穀物を入れた甘いお粥「臘八粥(ろうはちがゆ)」を食べます。五穀豊穣や健康を願う行事食です。
*“健康と再生”を祝う文化は各国に共通
形は違えど、新しい年の始まりに、特別な「食」を通じて「健康」や「再生」を願う心は、万国共通の文化と言えるでしょう。
「まとめ|七草粥に込められた「命を整える」文化」
七草粥は、単なる古くからの習わしではありません。お正月の疲れた胃腸をリセットし、冬に不足する栄養を補うという七草粥は、先人たちの知恵が詰まった、非常に合理的な「ウェルネス食」です。
自然の恵みに感謝し、その生命力をいただくことで心身を整えるという考え方は、SDGsやエシカル消費が注目される現代において、私たちが改めて見直すべき「命を整える」文化です。
忙しい現代社会だからこそ、1月7日には少しだけ立ち止まり、温かい七草粥を味わってみませんか。それは、一年の健康を願うと同時に、自分自身の体をいたわり、古くから続く「命の循環」に思いを馳せる、大切な時間になるはずです。
「FAQ(よくある質問)」
最後に、七草粥に関するよくある質問にお答えします。
Q1:七草粥はいつ食べるのが正しい?
A: 一般的には、1月7日の朝に食べるのが風習とされています。
ただし、現代ではライフスタイルも多様化していますので、朝でなくても7日のうちのどこか(昼食や夕食)で取り入れたり、7日にこだわらず「松の内(一般的に1月7日まで、地域によっては15日まで)」の間に食べたりするなど、ご家庭の都合に合わせて柔軟に楽しむので問題ありません。
Q2. 七草粥を食べる意味や由来は何ですか?
A. 主に2つの意味があります。
①胃腸のリセット: お正月のごちそうやお酒で疲れた胃腸を、消化の良いお粥で休ませるため。
②無病息災・邪気払い: 厳しい冬に芽吹く七草の強い生命力を取り入れ、一年の健康を願うため。 そのルーツは古代中国の「七種菜羹(ななしゅさいのかん)」という風習にあり、平安時代に日本へ伝わり、江戸時代に五節句の一つとして庶民の間へ広がりました。
Q3. 「春の七草」の種類とそれぞれの意味を教えてください。
A. 「セリ・ナズナ・ゴギョウ・ハコベラ・ホトケノザ・スズナ・スズシロ」の7種類です。それぞれに以下のような縁起の良い意味が込められています。
・セリ:「競り勝つ」
・ナズナ:「撫でて汚れを除く」
・ゴギョウ:「仏の体」
・ハコベラ:「繁栄がはびこる」
・ホトケノザ:「仏様が座る安座」
・スズナ(カブ):「神を呼ぶ鈴」
・スズシロ(大根):「汚れのない純白」
Q4. 七草がすべて揃わないときはどうすればいいですか?
A. 必ずしも7種類すべてを揃える必要はありません。 スーパーの「七草セット」が手に入らない場合は、大根やカブの葉、ほうれん草、小松菜、三つ葉、春菊など、手に入りやすい旬の青菜で代用しても大丈夫です。 大切なのは、体をいたわる気持ちでお粥をいただくことです。
Q5. 地域によって七草粥の内容は違いますか?
A. はい、地域によって多様な文化があります。 使う草の種類や数が異なったり、お粥ではなく汁物(七草雑煮)や和え物として食べる地域もあります。その土地の気候や風土に合わせた形で、古くから受け継がれています。
「春の七草と秋の七草の違い|混同しやすい理由を徹底整理」
七草粥について調べていると、「秋の七草も七草粥に使うの?」「春と秋、どっちが正解なの?」といった疑問にぶつかる人が多く見られます。
実際、検索結果や学校で習った記憶が混ざり、春の七草と秋の七草を混同している人は非常に多いのが現状です。
しかし、この2つは名前が似ているだけで、意味・役割・使い方はまったく別物です。ここで一度、違いをしっかり整理しておくと、七草粥の理解が一気に深まります。
結論から言うと、七草粥に使うのは「春の七草」のみ。秋の七草は、食べるための植物ではありません。
*春の七草とは|「食べる」ための七草
春の七草とは、1月7日の七草粥に使われる7種類の若菜を指します。
すでに前章で紹介したとおり、セリ・ナズナ・ゴギョウ・ハコベラ・ホトケノザ・スズナ・スズシロの7種類が、現在の「春の七草」として定着しています。
これらの共通点は、以下の3つです。
・冬から早春にかけて芽吹く
・食用として利用できる
・体を整える意味を持つ
つまり春の七草は、縁起だけでなく実用性もある植物なのです。
正月明けで疲れた胃腸にとって、消化のよいおかゆと若菜の組み合わせは非常に理にかなっています。
昔の人々は栄養学を知らなくても、経験的に「この時期にはこういう食事が必要だ」と理解していました。
七草粥は、そうした生活の知恵が形になった行事食と言えます。
「秋の七草とは|「眺めて楽しむ」七草」
一方、秋の七草は以下の7種類です。
萩(はぎ)
尾花(おばな/ススキ)
葛(くず)
撫子(なでしこ)
女郎花(おみなえし)
藤袴(ふじばかま)
朝顔(ききょう)
これらは、万葉集にも登場する植物で、秋の風情や季節感を楽しむための存在です。
春の七草とは違い、
・食用が目的ではない
・行事食と結びついていない
・観賞・詩歌の題材として扱われる
という特徴があります。
秋の七草は「自然の美しさを愛でる文化」を象徴するものであり、体調管理や食事とは直接結びついていません。
*なぜ春と秋の七草は混同されやすいのか
では、なぜこれほど混同が起きやすいのでしょうか。
理由は大きく3つあります。
①「七草」という呼び名が同じ
最も大きな理由は、どちらも「七草」と呼ばれている点です。
名前だけを見ると、「同じカテゴリーのもの」と誤解してしまいやすくなります。
② 学校教育で同時期に学ぶことが多い
小学校の国語や生活科、社会科などで、
・春の七草
・秋の七草
をまとめて学ぶことが多く、違いを深く説明されないまま記憶に残っている人も少なくありません。
その結果、「七草=なんとなく7種類の植物」という曖昧な理解になりやすいのです。
③ 七草粥を「なんとなく食べている」
七草粥を毎年食べてはいるものの、意味や由来を詳しく知らないまま続けている家庭も多いでしょう。
そのため、
「七草粥って秋の七草だっけ?」という疑問が生まれやすくなります。
*間違えやすいポイントに注意
特に注意したいのが、以下の点です。
・秋の七草は七草粥には使わない
・紫色の花のホトケノザは春の七草ではない
・スズナ=かぶ、スズシロ=大根
これらは検索でも混乱しやすく、誤った情報にたどり着く原因になります。
七草粥に使うのは「春の七草」だけ。
この一点を押さえておくだけで、混乱はほぼ防げます。


























(;^ω^)参考になってたら良かったです☆