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「ブーニン」


19歳でショパンピアノコンクール優勝。

クラシックに疎い自分でもその演奏は、ドラマチックで胸が躍った。
彼がCMに出演した「クラビノーバ」を買って自分でもピアノを始めちゃうくらいに。
1980年代だった。

時は流れ、ブーニンが長い間演奏活動を中止していたことを知った。
映画では、彼のソビエトからの亡命、拠点としたドイツでの成功、そして予期せぬ左手の麻痺、骨折後の感染症による左足切断(8センチ短くなった)の様子が語られる。

彼を支えたのは日本人の妻だった。

「技術が完璧でなくても、人を感動させる音楽をつくりたい」という彼の言葉。
でも、自分の理想とする音楽を弾くことが出来なくて苛立つ現実。

杖をつきながら舞台に立ち、ピアノで体を支えながらお辞儀をする彼の姿を観ると切なさと尊さが入り混じった気持ちになった。

彼は天才的な(人を圧倒させる)技巧を失ってしまったのかもしれない。

それでも、彼は長い中断の後に演奏活動を再開した。

おそらく、深い悲しみと絶望の果てにしか得られない完璧ではない美が人を感動させるのだと思う。

#日記広場:映画





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