Nicotto Town ニコッとタウン

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独歩行


夜の底を叩く靴音は
誰に聞かせるためでもない
湿ったアスファルトに落ちた
吸い殻の火だけが
俺の居場所を指している
影は引き摺るためにある
光に背を向け
街灯の届かない路地へと
重い外套を翻す
馴れ合いの温もりは
安酒と一緒に吐き捨てた
信じるのは
ポケットの中の冷えた硬貨と
この足に伝わる
確かな地面の感触だけだ
行き先は風に訊け
答えはいつも
闇の向こうで沈黙している
独りで歩くのは
自由だからじゃない
そうしなければ
魂がどこへも辿り着けないことを
知ってしまったからだ_

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