霧の停車場4
- カテゴリ:日記
- 2026/04/26 12:19:59
不意に、遠くで踏切の警報機が鳴り止んだ。
訪れるのは、耳が痛くなるほどの静寂。
訪れるのは、耳が痛くなるほどの静寂。
俺は、燃え尽きる前に消えた煙草をホームに捨て、靴の先で踏み潰した。
火種は一瞬で泥にまみれ、無意味な黒い染みへと変わる。
火種は一瞬で泥にまみれ、無意味な黒い染みへと変わる。
行き先など、どこでも良かった。
ただ、この場所ではないどこかへ。
だが、結局のところ、俺が背負ってきた空っぽの鞄が、どこへ行こうと俺を繋ぎ止める。
ただ、この場所ではないどこかへ。
だが、結局のところ、俺が背負ってきた空っぽの鞄が、どこへ行こうと俺を繋ぎ止める。
雨脚が強まり、霧はさらに深く、視界を塗り潰していく。
自分の指先さえ曖昧になるこの白んだ世界で、
俺という存在もまた、ただの湿った影に過ぎない。
自分の指先さえ曖昧になるこの白んだ世界で、
俺という存在もまた、ただの湿った影に過ぎない。
「……終わりだな」
誰に宛てたわけでもない言葉が、雨音に溶けて消える。
感情の枯れ果てた胸の奥には、怒りも悲しみも残っていない。
ただ、冷たい雨水が襟元から伝い落ち、
体温を奪っていく感覚だけが、唯一の生の実感だった。
感情の枯れ果てた胸の奥には、怒りも悲しみも残っていない。
ただ、冷たい雨水が襟元から伝い落ち、
体温を奪っていく感覚だけが、唯一の生の実感だった。
俺は歩き出す。
線路の先にあるはずの未来も、背後に捨ててきた過去も、
すべてはこの深い霧の底に沈めて。
線路の先にあるはずの未来も、背後に捨ててきた過去も、
すべてはこの深い霧の底に沈めて。
夜はまだ、明ける気配を見せなかった。



























