5月の終わりによせて
- カテゴリ:小説/詩
- 2026/05/30 20:29:32
風は ひそやかに 光をたたんでいる
あんなに眩しかつたみどりの梢に
いまは しづかな翳(かげ)がより添ひ
ひとつの季節が その幕を閉じようとしている
あんなに眩しかつたみどりの梢に
いまは しづかな翳(かげ)がより添ひ
ひとつの季節が その幕を閉じようとしている
僕のてのひらに残された あたたかな記憶
おまへの髪を揺らした あの日のはじまりの風は
いつしか 遠い物語のやうに
かすかなざわめきとなって 消え去ってゆく
おまへの髪を揺らした あの日のはじまりの風は
いつしか 遠い物語のやうに
かすかなざわめきとなって 消え去ってゆく
夢みたものは いつだつて
この五月の青い空の どこかにあつた
けれど すつと消えてしまう星のやうに
消えやすいものだからこそ 美しかつたのだらうか
この五月の青い空の どこかにあつた
けれど すつと消えてしまう星のやうに
消えやすいものだからこそ 美しかつたのだらうか
さようなら 僕たちのまばゆい五月
明日はもう あたらしい雨が
見知らぬ季節を 運んでくるだらう
僕はただ 窓をひらき 最後のそよ風を待っている
明日はもう あたらしい雨が
見知らぬ季節を 運んでくるだらう
僕はただ 窓をひらき 最後のそよ風を待っている



























