月光のなかの砂利(すな)
- カテゴリ:小説/詩
- 2026/07/28 22:00:00
だれもゐない砂浜に 夜はしづかに降りてきて
波の言葉は かすかな囁きをくりかへす
青い月光が 寄せてはかへる水の面(も)に
まるで傷ついた記憶のやうに 揺れてゐる
波の言葉は かすかな囁きをくりかへす
青い月光が 寄せてはかへる水の面(も)に
まるで傷ついた記憶のやうに 揺れてゐる
私はそこに ひとつの古い夢を置いたのだつた
風がすぎてゆけば すべては消えてしまふのに
私の心はまだ あかるいあの方の面影を
このつめたい砂のなかに さがしてゐる
風がすぎてゆけば すべては消えてしまふのに
私の心はまだ あかるいあの方の面影を
このつめたい砂のなかに さがしてゐる
月よ おまへはすべての忘却を知つてゐるのか
それとも 届かない祈りをあざ笑ふのか
揺れる光は ただ波のうえで踊るばかり
それとも 届かない祈りをあざ笑ふのか
揺れる光は ただ波のうえで踊るばかり
影のない渚を 私はひとり歩いてゆく
どこかで鳴つてゐる かなしいオルゴールのやうに
月光はただ 私の足跡を白く濡らしてゐる
どこかで鳴つてゐる かなしいオルゴールのやうに
月光はただ 私の足跡を白く濡らしてゐる



























