月明かり、心の旅路(微光と静寂)
- カテゴリ:小説/詩
- 2026/08/05 21:20:00
月明かりは 足元の乾いた砂を白く染め
踏みしめるたびに かすかな哀しみの音を立てる
あの日 あれほど優しく口ずさんでいたはずの
小さな歌のひとふしを わたしはもう忘れてしまった
踏みしめるたびに かすかな哀しみの音を立てる
あの日 あれほど優しく口ずさんでいたはずの
小さな歌のひとふしを わたしはもう忘れてしまった
草むらの奥に ひとつ、ふたつとまたたくのは
はかない蛍の光――それは消えゆく記憶の火影か
思い出そうとすればするほど その旋律は遠ざかり
明滅をくり返しながら 闇の底へとしずんでゆく
はかない蛍の光――それは消えゆく記憶の火影か
思い出そうとすればするほど その旋律は遠ざかり
明滅をくり返しながら 闇の底へとしずんでゆく
旅人よ もう行くべき道などどこにもない
蛍の光もいつしか絶え 風のそよぎさえも止まり
ただ 熱を失った砂の冷たさだけが 満ちてくる
蛍の光もいつしか絶え 風のそよぎさえも止まり
ただ 熱を失った砂の冷たさだけが 満ちてくる
わたしはただ 途方に暮れて立ち尽くす
あのなつかしい歌は 二度と戻らないのだろう
月光が この世界の息づかいを 完全に消し去るまで_
あのなつかしい歌は 二度と戻らないのだろう
月光が この世界の息づかいを 完全に消し去るまで_

























