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処暑2026㉝

*【豆知識】文学からみた二十四節気「処暑」

二十四節気は季語として俳句や短歌、時候の挨拶としても使われています。「処暑」も秋の代表的な季語です。時候の挨拶では「処暑の候」や「秋暑の候」を手紙を書く際に使ってみてください。

季節をわかりやすく表現した俳句や短歌も多くあります。今回は処暑の時期を示した一句を紹介します。

「くろがねの秋の風鈴鳴りにけり
【作者】飯田蛇笏(いいだだこつ)」

「しまい忘れた風鈴の透き通った音に秋を感じた」という意味です。夏と秋が混在するこの時期がよくわかる句です。

この時期にふさわしい自然の言葉に「野分き」があります。野原や草木を吹き分ける強い風のことで、秋の季語です。これは今でいう「台風」のこと。他にも、秋の雨を「秋霖(しゅうりん)」、処暑の時期のように夏と秋が混じる空を「行合(ゆきあい)の空」と呼びます。

*旬な食べ物・花や鳥

処暑の時期は夜になると秋の虫が賑やかに鳴き始めます。それを合図に、夏を惜しみながら秋への準備を始めるのです。それでは処暑に見られる花や昆虫、旬を迎える食材を紹介しましょう。

・食べ物

野菜:なす
果物:いちじく・すだち・ざくろ・なし・ぶどう・りんご
魚・貝:しまあじ・はぜ・いわし・するめいか・かさご

・昆虫・生きもの

ツクツクボウシ・あんどんくらげ・マツムシ・鈴虫・赤とんぼ

・鳥・花

鳥:イソヒヨドリ
花:フヨウ・百日紅(さるすべり)・撫子(なでしこ)・桔梗(ききょう)

処暑の時期には「百日紅(さるすべり)」が美しく咲きます。幹の樹皮がつるつるしていて木登りが得意なサルでも滑りそうだから「さるすべり」と呼び、開花時期がとても長いことから「百日紅」と表記されるようになったそうです。

処暑は「りんご」がはしりの食材です。旬の始まりを「はしり」と呼び、季節の余韻を楽しめる旬の終わりの食材を「なごり」と呼びます。疲れを癒すクエン酸が豊富な「かぼす」が処暑のなごりなので今のうちに楽しみましょう。

*処暑の時期の過ごし方

処暑に入ると夏休みも終盤、いよいよ新学期です。夏の疲れが出やすい時期なので、ゆっくり休んで新学期を迎えたいですね。穀物の収穫までもう一息ですが、全国的に台風が多く注意したい時期です。

・夏の思い出を作品にする
夏休みに出かけた思い出を絵に描くのはいかがですか。浜辺や河原で拾った貝殻や石があれば紙粘土を使ったフォトフレームを作ったり、タコ糸に通してタペストリーを作るのも楽しいです。おでかけ先の土地の文化や歴史をまとめれば、旅育にもなりますね。

・雨具の見直し
処暑のころは台風のシーズンです。雨靴やレインコートなど、シーズン前に見直しておけば安心です。雨の日に自転車に乗ることを想定した専用の雨具を揃えておくのもよいですね。

・防災用品の見直し
9月1日は「防災の日」です。この日を含む1週間は防災週間とされています。台風などの風水害と地震では避難方法やタイミング、避難場所や避難経路が違うのをご存知ですか?防災用品や備蓄の見直しと一緒に家族でハザードマップを再確認し、話し合う時間を作るとよいでしょう。

*処暑の時期にある夏の名残のある行事

夏休みが終わると台風の気配がし、日本列島を覆っていた厳しい暑さもおとろえます。去りゆく夏を惜しむように、夏の名残のある行事もみられます。江戸時代には屋形船で夕涼みをする粋な風習が盛んでした、京都の鴨川など現在でも夕涼みの風習が残っています。

・地蔵盆(近畿地方) 8月23日~24日ころ
関西を中心に行われる、夏の終わりを告げる子どもが主役の行事です。京都が発祥で、8月23、24日の地蔵菩薩の縁日を中心に行います。子どもたちを守ってくれるお地蔵様をまつり、子どもたちはお坊さんが唱えるお経にあわせて大きな数珠を回す「数珠繰り」をしたり、すいかやお菓子を貰って楽しく過ごします。ゲームをしたり盆踊りをする地域もあるそうです。

・おわら風の盆(富山県) 9月1日~3日
全国的に農作物を風害から守るために神に祈る風祭(かざまつり)が行われます。特に富山県富山市の「おわら風の盆」が有名で、もの悲しくも美しい唄の調べにあわせて、風神様の魂を鎮める踊りの列がしめやかにつらなります。

・エイサー(沖縄県) 旧盆明け最初の金曜から日曜
エイサーは沖縄に古くから伝わる盆踊りの一種です。1956年からはエイサーを競う華やかな大会も広まりました。今では沖縄の名物の一つとなり、旧盆明けに行われ、太鼓を鳴らし踊りながら町を歩きます。

*処暑の時期にある行事「八朔祭」

八朔祭(はっさくまつり)は9月の第1日曜日に京都の松尾大社で行われる有名な行事です。雑節「二百二十日(にひゃくはつか)」を控え、稲の実りと家族の安全を祈ります。空也上人が躍ったと言われる念仏踊りや八朔相撲が行われます。「八朔」とは旧暦の八月一日(朔日)のことです。

*子どもと楽しむ処暑

二十四節気はその季節がどんな時期かという目安です。せっかく四季のある日本で暮らしているからこそ、それにちなんだ知育や子育てにつながる取り組みをおうちでもしたいですよね。大昔から旬のものを食べると健康に暮らせるといわれています。処暑におすすめの、旬の食材を使った献立を紹介します。

・処暑の献立
いかめし・はぜの天ぷら・秋ナスの味噌汁・いちじくのタルト

「はぜ」は店に並ぶことは少なく、自分で釣って食べる魚ですが、てんぷらや佃煮にするととてもおいしいです。入手が難しければ、刺身がおいしい旬の「シマアジ」をカルパッチョにしてもよいですね。

「秋ナス」は夏に収穫した後、枝を切ることで秋に再び実がなります。身がしまって特においしく、ことわざにも登場しますね。「いちじく」は不老長寿の果物としてあがめられていました。栄養価も高く胃腸を整える効果もあるので旬の時期に食べたい食材です。

養価も高く胃腸を整える効果もあるので旬の時期に食べたい食材です。
今回紹介するレシピは「するめいか」です。北海道の郷土料理で、中に米をつめて炊いた駅弁でも人気のメニューです。

「いかめし」

<用意するもの>
・するめいか 2杯
・米     40g
・もち米   40g
A
・酒    小さじ2
・みりん  小さじ2
・しょうゆ 小さじ2
B
・酒    100ml
・みりん  50ml
・しょうゆ 50ml
・砂糖   大さじ1/2

<準備>
するめいかは足・わた・軟骨を取ってきれいに洗う。

<作りかた>
1)するめいかの足を1cm幅に切る。
2)米・もち米を洗って水気を切り、いかの足・Aを混ぜる。
3)いかの胴に(2)を入れ、つまようじで閉じ、フォークで穴を数か所あける。
4)鍋に(3)・Bを入れ、いかがかぶる程度に水を加えて強火で加熱する。
5)煮立ったら落としぶたをして、途中でひっくり返しながら弱火で約40分間煮る。

食べやすい大きさに切って器に盛ればできあがりです。いかがですか?いかの処理ができれば簡単で見栄えよくできるので、食卓も華やぎます。冷めてもおいしいのでお弁当にもどうぞ。

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