Nicotto Town



タケシの武勇伝…(31)

体育教官室を後にしたタケシとリョウは、早速シンさんのお屋敷へと向かって行った。

二人は、他愛ない会話をしながら高台にある学校の通学路を下っていた。

「タケちゃん・・・手術って何の話?」

「え、ああ、大したことじゃないよ。まあ、シンさんちに行けば分かるから・・・それよりさ、あそこにでっかい屋敷見えるだろ。あれがシンさんちだから・・・」

通学路からも見える大きな一角をタケシは指差した。

「はあ?あれがシンさんち!?」

リョウは、思わずプリントと一緒に渡された地図を見直した。そこには、学校とシンさんの家が線で結ばれており、線の上に「通学路」と書かれてあるだけだった。

「何、この地図。これじゃただダンベルの絵、画いただけじゃん!」

「ははは、俺もこの前そう思ったよ。ゴリ山さんって細かい作業ぜったいムリだから!」

「はは、たしかにね。それに、あれがシンさんちなら地図いらないよ!」

「ああ、俺もいるしな!」

・・・10分後、二人は大きな門の前に着くと、勝手知ったるタケシが門脇の小さな扉のインターホンを押した。

「北野です。約束どおり石橋と一緒に来ました・・・」

すると、ほとんど間髪置かずに扉が開くと、そこには3日前にタケシの腹に一撃を入れた男が立っていた。どうやら今日は二人の案内役を指示されたようで、白衣姿ではなくビシッとした黒のスーツ姿だった。しかも、SPのようなサングラスまで掛けていた。

一応アタマを下げて挨拶したタケシだったが、無言でアゴだけ動かして入れと指示したのを見たとたん一気に不愉快な気分になった。

なんだコイツ、人を小馬鹿にしやがって。何様のつもりだよ・・・

タケシは3日前に案内されたとおりの道を歩きながら、妙に癇に障る男の背中をじっとにらみつけていた。

その時後ろにいるリョウはというと、3日前のタケシよろしく、あまりに広い庭の風景にキョロキョロと忙しくアタマを動かしていた・・・

※※つづく※※

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2009/11/23 12:19
シンさんの家、どれくらいでかいんだろうな。
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2009/11/21 23:57
シンさんや塙さんはともかく、白衣の人々はあまり好意的じゃないですね…こんな人たちに手術されるのは、ちょっとイヤかも…。
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2009/11/21 14:57
読みました。しかし感想をかく元気がないので御免・・・・。
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2009/11/21 11:06
あたしもシンさんち行ってみたい(∀)笑
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2009/11/21 05:19
 顎をしゃくりあげる護衛のような男の存在----毎回、「手術」がどういうものか不安にさせますねえ。
 



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