タケシの武勇伝…(33)
- カテゴリ:自作小説
- 2009/11/28 00:29:44
「ところで、石橋くんはずっと海外で暮らしてたんだよね。たしかカナダだったよね!」
突然、シンさんはリョウに話し掛けた。
「え!ええ・・・」
「それに向こうでも野球やってたんだよね!・・・ねぇ、どこ守ってたの?」
「え、うん、ファーストやってた・・・」
タケシはビックリしてリョウを見た。一番仲が良いはずなのに初耳だったからだ。
「リョウ、お前野球やってたんか?!」
「え、うん。」
「そんなこと一言も言わなかったじゃん!」
「聞かれなかったから言わなかっただけだよ。それに、日本の高校野球ってどこも軍隊みたいに厳しいって聞いてたから俺なんかじゃ続かないって思ったしさ。それに・・・」
「それに、何だよ?!」
「それにさ、ウチの学校って野球どころか他の部活だってぜんぜん部員いないじゃん。あれじゃ、やりたくったってできないよ!」
「まぁ、そりゃそうだけど・・・」
定員割れのオチこぼれ。その上スポーツすらやろうとしない生徒の集まり。悪さばかりを起こす県内一の不良校。それがタケシの通っている高校の状況だった。
タケシが手術に迷ったのも、この学校でしか野球ができそうもないのに部員もいない状況に悩んだからだ。スポーツ(野球)バカのタケシでは、とうてい他の高校に転校するなどムリ話だった。
それはリョウも同じだった。
日本語が拙いリョウでは、いくら英語がペラペラでも行ける学校などほとんどなかったのだ。
その意味では、タケシとリョウが仲良くなったのは自然の成り行きだったのかもしれない。精神的にも似た者同士だったから・・・
※※つづく※※
続きに期待 o(*^^*)o
手術の話を聞かせた理由もそのあたりが理由なのでしょうか。今後の展開が気になります。
部活もできないなんて・・・かわいそう。・°°・(((p(≧□≦)q)))・°°・。ウワーン!!
これからも、小説頑張ってね!!
共通点からの友達って俺も考えてました。
リュウはファーストって・・・結構重要な役じゃん!