タケシの武勇伝…(35)
- カテゴリ:自作小説
- 2009/12/07 12:37:49
それから30分後、食べきれなかったケーキを手に、二人は用意された車の後部座席に座っていた。
「ねえ、タケちゃん。俺が相手で大丈夫かな?」
…リョウは、3箱のケーキをヒザに抱えながらつぶやいた
「え?ああ、そんな心配しなくて大丈夫だよ。それにキャッチボールの相手くらいだって言ってただろ。」
…同じように1箱のケーキを抱えながらタケシは応えた
「うん。でもさ、タケちゃんのボールってスゴいんだろ。」
「んなことないよ。それにどうせ軽くしか投げられないしな。それに・・・」
「それに?」
「本当に治るかどうかも分かんないしな・・・」
「・・・」
…リョウは、タケシの方がよっぽど不安であるのを思い出して口をつぐんだ。タケシもそれ以上何も話そうとしなかった。
数分後、無言の二人を乗せた車が大通りから脇道に左折すると、数百メートル先に団地群が見えてきた。タケシの住む団地群だった。
すると、タケシは急に思い出したように車を止めるよう運転手に頼んだ。
「どうしたのタケちゃん?」
「ああ、ちょっと晩メシのおかず買っとかないと・・・あっ、そこのスーパーの前で止めてください!」
開店したばかりのスーパーの前に車が横付けされると、タケシはそそくさとドアを開けながらリョウに向かってこう言った。
「今日、肉の特売日なんだよ・・・ヘヘッ」
「フフッ・・・そっか、だから焦ってんのか」
「なあ、リョウ。悪いけどよろしく頼むよ。治っても治んなくてもさ!・・・じゃぁな」
スーパーの店内に消えて行くタケシに手を上げながら、リョウは走り出した車のシートに深くもたれかかった。そして、もう一度今のタケシの言葉を思い出していた・・・
※※つづく※※
急用ありにて今日はここまででご勘弁を・・・
(…引っぱりすぎとは言・わ・な・い・の!・・・いたな、こんな女芸人
その例の女芸人さんの顔が
片山さつきさんにそっくりなので・・・我慢できずに・・・ね♪www
片山さつき似だったような気がするな・・・www
しかし、特売日まで覚えているところが家族想いですね!
まぁそれがタケシのいい所だと思います!
スーパーの特売日をちゃんと知っているあたりに、彼の家族思いな性格がよく表れてます。