不気味の谷
- カテゴリ:ニコッとタウン全般
- 2009/01/07 23:34:40
現在(平成21年1月7日)発売中の日経サイエンスに、「不気味の谷」という記事がある。
容姿をかいつまむと
「ロボットなどは、中途半端に人間に似ていると、不気味に感じる。いっそ、あまり人間に似ていない、抽象的なデザインのほうが親しみが持てる。あるいは、不気味に感じないほど、とことん人間らしく作ることができれば、不気味に感じなくなる。この、不気味に感じてしまう事を、不気味の谷と言う。これが、最近、ロボットやCGが発達した事で、研究しなおされている。」
で、科学的な事はともかくとして、体験的には、多くの人が「不気味の谷」を体験しているだろうと思う。
それで僕が思うのは、「最近の日本は、抽象化が強い」ということ。
ゆるキャラブームは、「ゆるい」という言葉で表現されているが、本質的には「抽象化」や「象徴化」の強いキャラクタデザインがもてはやされているとみていい。
何が「ゆるい」かと言うと、解釈もいろいろあるだろうが、キャラクタの性格に「厳しい」ところや「激しい」ところが無いという事が基本だろう。
これは、キャラクタが持っている要素が「優しい」「甘い」「穏やか」などの要素しか持たないということだ。
だから、「ゆるい」
乱暴に言えば、キャラクタが、人間の持つ「ゆるい」部分だけを抽出して、それを象徴化したもの。
つまり、抽象化したもの。
ひるがえって、「ゆるキャラ」は「不気味の谷」の対極に位置するデザインと言える。
え〜、なんだか屁理屈こねましたけど。。。
ニコッとタウンのアバターは、「にこっと」のシンボル的表現ですよね。
デザインが、非常に良く、「にこっと」になっている。
これもまた、「不気味の谷」から遠く離れている。
「アバターが可愛い」という評価を、たくさんの人のコメントで読みましたが、まったくそのとおり。
良くできたデザインだと思う。
科学として簡潔に言ってしまえば、グラフを描画した時に、「不気味」と感じる要素が、非常に深い谷のような図形になる、って事なんですけどね。
でもやっぱり、人間の生理や、心の謎を考えると、深いですね。
不気味の谷という、インパクト大のタイトルに魅かれて、読ませていただきましたが。
何か興味深い、ことを教えていただいたような・・・。
中途半端が、不気味というのは何か全ての事象に当て嵌まりそうですね。