世界が「　ちがう。　」と言ったって。

　僕は絶対信じない。

　君は　『正しい』　ことをした。

　誇っていいこと。そのはずなのに。

　どうして君は、泣いてるの?

　顔を上げなよ。なんでだよ。

　君は　『良いこと』　したんだよ？

　俯く意味が、分からない。

　間違ったこと、し...

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　猫が一匹、消えちゃった。

　可愛いしろ猫、おんなのこ。

　他の猫達、悲しんだ。

　猫の仲間の、紅一点。

　いつも一番、綺麗にされて。

　主人の仲間に誉められて。

　注目の的、だったのに。

　しろ猫どこへ、いっちゃった？



　猫の二匹目、逃げ出した。　

　たった一匹の、...

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期限付きの幸せだと自分に言い聞かせ、笑う。　


悲しむ心など持ってないと、叫ぶ。


泣かなくていいように。


辛くなんてならないように。


一生懸命、予防線を張っておく。


そうしないと、潰れてしまいそうだから。


そうしないと、壊れてしまいそうだから。


君の居ない未来と言...

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　世界は、こんなにも静かだったんだね。

　隣に、君達がいないだけで。

　僕一人なだけで。

　こんなにも、景色が違って見えるんだね。

　別れなんて来ないものだと、信じてた。

　未来なんてもっと先の話だと、思ってた。

　だけど、今。

　

　空っぽな頭で、考えてみる。

　ちっ...

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指切り拳万、約束だ。

小指と小指を絡めます。



師走の月の満月の下。

二人は約束、交し合う。



嘘を吐いたら、どうなるか。

朱い満月、真っ赤に染まる。



それでも僕を裏切るの？

僕はそれでも、いいけどね。



指切り拳万、針千本。

絡めた小指、解かれて。



二人...

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