暮れに里より幾ばくかの仕送りがあった。
姫に使えるこの身を憂いて苦しい中、兄者も無理をして都合して下されたのであろうと感涙にむせた。
正月に里に戻って見れば屋敷の普請が進んでおった。なんでも秋口の嵐で屋根が酷く傷んだので金に成りそうな物を売って修繕をすることになったそうな。
はて、山里の田舎家故に...
暮れに里より幾ばくかの仕送りがあった。
姫に使えるこの身を憂いて苦しい中、兄者も無理をして都合して下されたのであろうと感涙にむせた。
正月に里に戻って見れば屋敷の普請が進んでおった。なんでも秋口の嵐で屋根が酷く傷んだので金に成りそうな物を売って修繕をすることになったそうな。
はて、山里の田舎家故に...
謹賀新年
暮に姫が里帰りをなされた。其れがしも共をしてお屋敷までお送り致した後里に戻ってゆっくりと年越しをした。
随分とと長らく姫とお会いできなかった去年だが、くりすますにお目にかかれてから運気が上がってきたようだ。
旅の途中にも姫はご機嫌で街であった事や仲良くなられたお友達のことなど色々お話下さ...