ひとのふりみて、わがふりなおさず。
- カテゴリ: 小説/詩
- 2013/04/22 07:47:35
抱え込みすぎだよ、
と君は言った
がんじがらめになって身動きとれてないじゃん、と
君には言われたくない。
と僕は思った
人一倍疲れた笑顔の君だけには、絶対に
大人なんかきらいだ。だけどどうしよう。私、大人になっちゃった。
抱え込みすぎだよ、
と君は言った
がんじがらめになって身動きとれてないじゃん、と
君には言われたくない。
と僕は思った
人一倍疲れた笑顔の君だけには、絶対に
無知は罪でも悪でもないよ
けれどどうしようもなく
無能で無力の象徴だよね
耳が痛むほど音量あげて
思考が停止するほど暴力的な声を
頭蓋骨内に反響させるの
そうすればわたしは世界から消えて
社会の騒音の一部になれる
(しってる?)
(わたし、なんてね)
(このせかいの、どこにもいないの)
「泣かないでよ。
だってあれは、きみのせいじゃないだろう?」
部屋の隅で丸くなっている背中に向けて呟けば
「やさしいね。」なんて言葉が
涙目の微笑みとともに返ってきた
(優しい?・・・ぼくが?
ただ単純に五月蠅かったのと泣く理由が理解不能だったから言っただけで
正直、...