もう手の届かない人になった彼になったけど
まだ私は手を伸ばしている
悲しさとか 辛さとか
感じたくない
でも彼は私のそばにはいない
隣り合わせに座った時も
あなたは彼女の話ばかり
私の心の中なんて
分かりはしない
それでもいいと 心に言い聞かせる
それでも私は
彼を追い求めている
まるでこの...
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もう手の届かない人になった彼になったけど
まだ私は手を伸ばしている
悲しさとか 辛さとか
感じたくない
でも彼は私のそばにはいない
隣り合わせに座った時も
あなたは彼女の話ばかり
私の心の中なんて
分かりはしない
それでもいいと 心に言い聞かせる
それでも私は
彼を追い求めている
まるでこの...
結んでいた手を離したのは
私からだったろうか
あなただったのか
もう肩よせ合うこともなくなって
いつからだったろうか
目を合わせて話さなくなったのは
気が付いていたけれど
認めたくなかった
うつむいて座っている私を
何も言わずに外を見ていたあなた
時間が長く感じるなんて
こんな時がくるなんて...
雑踏の中を歩いても
行く人々が風景に見える
見ているのか 見えてないのか
分からない街の中
季節の風を受けながら
こんな匂いの中で
歩いていた二人
それもまた人には
風景に見えたのだろうか
もうそんなことはどうでもいい
どこまで思い出を追うのだろう
遠い彼方に飛ばしたいのに
二人つないだ手が...
こんにちは 今日の私
どんな顔をしているの
何を考えているの
どこに行こうというの
何を持っていこうというの
覗きこむのは誰
化粧さえ忘れた顔
行ってしまった彼のこと
あのスタートラインに
思い出の詰まったトランクを持って
問いかけるのは誰
悲しみさえ忘れた顔
一人残された私のこと
行方わえ...