お菓子の思い出(完結)
- カテゴリ: 自作小説
- 2015/03/30 22:54:11
「どうやら、今晩は空振りだったみたいやな」
神林捜査1課長はそう言うと体を椅子の背もたれに体を預けて大きなため息をついた。
この日の捜査が取りあえず打ち切りとなって10分ほどが過ぎ、緊迫した空気が
ほぐれて総合対策室内がざわつきはじめた午後10時30分頃、一人の捜査員が
S県警から入って来た情報...
「どうやら、今晩は空振りだったみたいやな」
神林捜査1課長はそう言うと体を椅子の背もたれに体を預けて大きなため息をついた。
この日の捜査が取りあえず打ち切りとなって10分ほどが過ぎ、緊迫した空気が
ほぐれて総合対策室内がざわつきはじめた午後10時30分頃、一人の捜査員が
S県警から入って来た情報...
・・・
「きょうとにむかってこくどう1ごうせんを2きろ、ばすてい○○○のべんちのこしかけのうら」
「えっ?」
11月14日午後8時20分、緊張した表情で受話器を取った丸一食品工業大阪本社
総務部長・服部一雄は聞こえて来た子供の声にはじめ自分の耳を疑った。
明らかに何かに書かれているものを読み...
小学2年の時、僕は当時、同じ集落に住んでいて同学年だった村岡佳子の父親から
たくさんのお菓子を貰った。
その時、貰ったお菓子は家の近所のタケモトのオバちゃんの店でプラスチックのケースや
紙のケースに入れられて一個ずつ売っている様なお菓子とは違って、役場の近くにある
スーパーや、少し離れた町のデパー...