自作小説倶楽部5月投稿
- カテゴリ: 自作小説
- 2017/05/31 21:40:45
「田植えの風景」
立夏も過ぎ、黄金週間も明けると有給も使って一週間の休みを取った。職場の先輩に「が以外旅行に行くの?」と聞かれたので「祖父の棚田で田植えです」と正直に答えると呆れた顔をされた。お休みは旅行の方が普通なのだろうかと思いつつ帰郷したが、久しぶりに昔なじみの顔を見ると些細な悩みなんて...
「田植えの風景」
立夏も過ぎ、黄金週間も明けると有給も使って一週間の休みを取った。職場の先輩に「が以外旅行に行くの?」と聞かれたので「祖父の棚田で田植えです」と正直に答えると呆れた顔をされた。お休みは旅行の方が普通なのだろうかと思いつつ帰郷したが、久しぶりに昔なじみの顔を見ると些細な悩みなんて...
『越えてきたもの』
終わらない。終わらない。
俺はつぶやいたそれがもう声になっているかもわからない。
俺は白い山を登ろうとするが足元の書類は見る間に崩れ落ちて上ることが出来ない。いくつもの山を越えてきたというのに山はどこまで続いているのかわからない。
「ヤッホーーーー」
必死の俺の耳に呑気な声...
|