男たちの安らぎ(リクエスト編)
- カテゴリ: 自作小説
- 2018/12/04 07:18:12
港区の湾岸に建つマンションに戻ると、時計は24時を回っていた。京子は、リビングの明かりをつけると、服をソファーに脱ぎ捨て、バスルームに向かった。髪についた煙草の臭いを早く、洗い流したかった。
シャワーを浴びながら、手のひらを肩から乳房に、そして脇腹に動かした。40代の半ばになったが、身体の線は崩れ...
港区の湾岸に建つマンションに戻ると、時計は24時を回っていた。京子は、リビングの明かりをつけると、服をソファーに脱ぎ捨て、バスルームに向かった。髪についた煙草の臭いを早く、洗い流したかった。
シャワーを浴びながら、手のひらを肩から乳房に、そして脇腹に動かした。40代の半ばになったが、身体の線は崩れ...
テレビニュースは、外国人労働者の受入で国会が揉めていることを伝えていた。僕は、画面に向かって、「遅すぎるよ」とつぶやき、テレビを消した。大学を出て銀行に就職し、入行してから製造業の融資を専門に扱っていた。
本店採用のエリートと違って、町工場のような中小企業や零細企業を担当した。バブル不況の頃は、零...