東京駅に着き北陸新幹線から降りると、22時を過ぎていた。自宅のある北千住とは反対の方向にある新橋のスナックに向かった。クラブはホステスが客の隣で接客をするが、スナックは、ママやバーテンがカウンターの中で接客をする。
クラブは風営法の規制で24時には閉店するが、スナックは届け出をすれば24時以降も営...
東京駅に着き北陸新幹線から降りると、22時を過ぎていた。自宅のある北千住とは反対の方向にある新橋のスナックに向かった。クラブはホステスが客の隣で接客をするが、スナックは、ママやバーテンがカウンターの中で接客をする。
クラブは風営法の規制で24時には閉店するが、スナックは届け出をすれば24時以降も営...
昨夜のメロンパン作りは順調に進んでいた。パン生地をクッキー生地で包み、ラップをかけ最終発酵のために炬燵にいれた。
沖人君も一緒に炬燵に入り、ニコ店訪問をしていたはずなのだが、記憶が途絶えた。気付くと、日付が変わっていた。この部屋には霊がついているのかもしれない。これまでも何度か、炬燵に入ると幽体離...
リンリーン、電話がなる。
「もしもし、後輩のNです。」
「珍しいな。昼間に電話をかけてくるなんて。どうしたんだ。」
「半年以上、登場していないので、二コタの皆さんに忘れられてしまったんじゃないかと心配になって電話したんです。」
「すっかり、忘れられていると思うよ。今では、5年目の後輩K君の方が人...
時は、天正10年5月、近江坂本城の一室で、明智光秀は、丹後細川家から届いた一通の書状を読みながら、頭を抱えていた。『パパ、もうだめ、我慢できない。別れる。坂本に帰っていいでしょ。旦那のやきもちに付き合いきれないわ。昨日なんて、ちょっと話をしただけなのに、呉服屋の番頭が百叩きにされちゃったわ。金平糖を...
バレンタインデーは、何事もなく終わったが、その夜に地方の会社の社長さんの接待が入っていた。沖人君はおっさんだが、参加者の中では一番若く、末席だ。ビールでいいですかと、注文をとったり、お酒を注いだりする役割だ。あー面倒くさい。
白子豆腐、芹の胡麻浸し、三種のお造り、鰆柚庵焼、聖護院蕪助子、国産牛のすき...