自作小説倶楽部2月投稿
- カテゴリ: 自作小説
- 2019/02/28 22:52:06
『冷たくて美しい、』
私は白い地の中を這うように動く黒い背中を見つめていた。空気が肌を切りそうなほど冷たい。日に日に春の足音が近づいて来ていますと今朝の天気予報で言っていたが除雪した雪が集められた校庭の端で氷雪はまだ固く、溶けることは無い。
ふいに小さな背中が傾ぐ。足を滑らせたのだ。少年は無...
『冷たくて美しい、』
私は白い地の中を這うように動く黒い背中を見つめていた。空気が肌を切りそうなほど冷たい。日に日に春の足音が近づいて来ていますと今朝の天気予報で言っていたが除雪した雪が集められた校庭の端で氷雪はまだ固く、溶けることは無い。
ふいに小さな背中が傾ぐ。足を滑らせたのだ。少年は無...
『チェスゲーム』
1・ポーン
その人に会ったのはまったくの偶然です。外見? 丸い眼鏡と口の周りに白い髭。なんとなく死んだおじいちゃんに似ているなと思いました。
その日、私は失恋の痛手で弱っていて、それでも生活のためにアルバイトに行かなきゃならなくて、本当に何もかもどん底でした。そのせいですね。優しか...
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