仮面舞踏会 (後編)
- カテゴリ: 自作小説
- 2022/03/31 00:11:52
※ ぶちゅう編もあるので、注意をしましょう
《昨日は、ありがとうございました。とても楽しかったです。茶道教室に入るとおっしゃってくれて、とても嬉しかったわ。入会案内のアドレスを貼っておきます。》
文雄はシャツをめくり、ちち毛を見たが、記憶が蘇らなかった。しかし、美穂に何を言われても、うんうんと頷いて...
※ ぶちゅう編もあるので、注意をしましょう
《昨日は、ありがとうございました。とても楽しかったです。茶道教室に入るとおっしゃってくれて、とても嬉しかったわ。入会案内のアドレスを貼っておきます。》
文雄はシャツをめくり、ちち毛を見たが、記憶が蘇らなかった。しかし、美穂に何を言われても、うんうんと頷いて...
ベッドから起き上がり、カーテンを開けると、太陽が高く昇っていた。日差しが眩しく、クラクラして目を開けていることができなかった。窓を開けて、煙草に火をつけたが、一口吸っただけで不味い。完全に二日酔いだ。焼肉屋のあとに、ワインバーに入ったのは覚えているが、その後の記憶がない。
ワクチン接種用に買ったおい...
店員が、鮮やかな赤色の中にわずかに脂肪が浮き、そのまま食べたくなるような美しい肉が盛り付けられた新しい皿をテーブルに置いた。
「ダルマとネックになります。ダルマは、ももの内側で、一番柔らかい部分になります。ネックは、硬めですが、噛むほどに味わいがある肉です。タレでも柚子胡椒でも、お好みで食べてくださ...
文雄は、壁にかかった時計の秒針を眺めつづけていた。アレクサに時間を尋ねるようになり、掛け時計を見る機会は少なくなっていたが、時間の断面を切り取ったアレクサの返事と違い、秒針の動きを見つめていると時間が流れていることを感じた。時計の針は6時を指していた。少し早いが、文雄は錦糸町に向かおうとソファーから...
文雄が玄関を開け、「Alexa 電気をつけて」と 呟くと、玄関とリビングに明かりが灯った。コートとブリーフケースをソファーに放り投げると、冷蔵庫から缶ビールを取り出し、ソファーに座り足をテーブルに投げ出した。
「Alexa チャイコフスキーの1812をかけて」と言うと、スピーカーからヴィオラとチェロ...