Nicotto Town


せんちゃん


アスーラとアズラーイル 5

凍った湖に落ちた…はずだった。
なのに冷たさは感じなかった。水の抵抗すら感じない。ただ、落下していくのを感じていた。しかも、どんどん落ちる速さは増していった。
見上げると遥か遠くになった水面が揺らめいているのが小さく見えた。
それもすぐに見えなくなり、周りは暗く自分の手足すらわからなく...

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アスーラとアズラーイル 4

僕たちアズラーイルの一族はみんな子供の頃に「歌」を覚える。
それは僕らの遠い遠い祖先から受け継がれてきた。古すぎてもう意味がわからなくなっている言葉も多かったけれど。僕らの祖先の歴史と神龍様との絆が謳われているのだそうだ。
神殿に向かう道を籠に揺られながら、僕は心細さと恐ろしさで声を殺して泣いていた...

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アスーラとアズラーイル 3

わたしは人間世界に遊びに行くために、人間のアヴァターラ(化身)を作った。
わたしの真の姿を見た人間たちは、驚いて逃げていくばかりで話もできなかったから。
「人間は野蛮で龍族よりずっと知能が低い。そして、瞬く間に老いて寿命を迎えてしまう。だから、仲良くなろうなんて思わないほうがいい。あなたは女王になる...

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黒薔薇アリス

昨夜は「黒薔薇アリス」の続編シリーズを1~4巻まで一気に読むという贅沢をしてしまい、余韻に浸りつつ眠りました。
吸血鬼ではなく吸血樹たちの物語。背徳と耽美、切なさと憎悪の連鎖でハラハラどきどきしっぱなしです。過激シーンもあるので万人にはおススメできないけれど大傑作。
ベッドシーンはいいとして、虫型の...

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アスーラとアズラーイル 2

村の長老が僕は「神龍様と一心同体になり、人々を救うために」神殿に行かなければいけないと言った。
どうして僕なの?
それは聞かなくてもわかっていた。僕を守ってくれた両親はもういない。狩の途中でマハール族に襲われたのだ。後には母が使っていた弓矢と父の持っていた槍の残骸だけが残っていた。
何よりも、僕は非...

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