いい夢を見ていて目覚めたら もう一度目を閉じて その夢を見にいくと 君は言う 明け方が寒いほど 美しい夢に戻れるのだと 羨ましいなと僕は言い 8歳の娘は嘘だとはやし立てた でも、時として真顔で君に どうすれば楽しい夢に戻れるの? と尋ねる 一度見た夢には必...
昔、昔ギリシャにゼウスという神がいました。
その末っ子の名前はヘルメス!
その800代目の子孫が僕ちゃん!
決して嘘八百ではありません。
自由気ままな僕は泥棒や山賊の守り神
いい夢を見ていて目覚めたら もう一度目を閉じて その夢を見にいくと 君は言う 明け方が寒いほど 美しい夢に戻れるのだと 羨ましいなと僕は言い 8歳の娘は嘘だとはやし立てた でも、時として真顔で君に どうすれば楽しい夢に戻れるの? と尋ねる 一度見た夢には必...
何かを深く諦めた そんな夢から目覚める朝がある 思い出せない気配のようなものが おぼろげに香って私の心をよぎっていく 眠りの部屋を出る瞬間 夢の衣装は朝の光に溶けて消えるのに 思い出のような影が去り際 ふと立ち止まってこっちを見ていた 手が届きそうで触れられない何か 最も...
手が大きく振られたら
手りゅう弾が投げられたと思い
射撃してはならない
見慣れない身振りだからといって
おびえて発砲してはいけない
愛は最初に会ったときには必ず
見たことのないしぐさで
人を驚かせるものなのだ
けれど優秀な狙撃手のあなたは
今日も
遠くから近づいてきた
豆粒大の...
足は自分がどこへ行ったかを憶えていない ただ歩いたことだけを記憶している その上に乗っていたのが 何ものであったのかさえ もうどうでもよくなっている 目的に向かって歩くことは卑しいことだと 足はつぶやく 踊りが高貴なのは行く先を持たぬから 見知らぬ時間がやってきて 振り子...
その短い曲が響くと よく知った自分に巡り会える。 悲しみのように透明な容器になった私に 孤独という液体が静かに注がれていって まもなく溢れてしまいそうだ。 溢れるものは溢れるままにしておけと まだ、少年の顔を残す私がそこに現われる。 美しければ悲...