気の毒なほどに、誰も彼もが、己の浅ましい欲望というやつを剥き出しにして生きている。
それが私には、たまらなく恐ろしい。
彼らの眼の奥に、ぬらぬらと光る「生への執着」を見つけてしまうたび、私は自分が、とんでもない場違いな処に迷い込んでしまったような、烈しい眩暈を覚えるのだ。「ああ、また始まった」私は心...
ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。
気の毒なほどに、誰も彼もが、己の浅ましい欲望というやつを剥き出しにして生きている。
それが私には、たまらなく恐ろしい。
彼らの眼の奥に、ぬらぬらと光る「生への執着」を見つけてしまうたび、私は自分が、とんでもない場違いな処に迷い込んでしまったような、烈しい眩暈を覚えるのだ。「ああ、また始まった」私は心...
深く、青い深海の底で、ひとつの淡い光が揺れていた。その光のなかに、見間違えるはずのない、懐かしい人の姿が静かに佇(たたず)んでいる。
いつか私を置いていってしまった人か、あるいは、私が自ら遠ざけてしまった人か。「……ごめんなさい」私は水底の砂を蹴るようにして、その人のもと...
まぶたの裏に、どこまでも広がる濃紺の海がひらけた。
そこは、世界のどんな光も、どんな人間の声も、決して届かない深海だ。私は、重力から解き放たれたように、ゆっくりと、ゆっくりと底へ向かって沈んでゆく。
耳を澄ましても、波の音さえ聞こえない。ただ、完全な、絶対の静寂だけが私を包み込んでいる。「ああ、ここ...
夜はどこまでも深く、私の部屋の天井は、もう宇宙の果てとつながっている。あれから、どれほどの時間が流れたのだろう。
私はまだ、冷たい畳の上にじっと身を横たえ、指先ひとつ動かせずにいる。ふと、窓の外で、かすかな風の音がした。
世界は、私を置き去りにしたまま、平然と回っている。明日になれば、またあの眩しい...
私の心は、秋の空よりも気まぐれに、あてもなくうつろい、彷徨(さまよ)っている。さっきまで、どうにか世間と折り合いをつけようと背筋を伸ばしていたかと思えば、次の瞬間には、底のない暗闇の沼へズブズブと沈み込んでゆく。自分自身の心が、まるで得体の知れない怪物のように、私の手を離れて勝手に暴れているのだ。も...