Nicotto Town ニコッとタウン

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聖なる虚構

世界がすべて偽物だとしても、
この渇きだけは、本物だと信じたかった。積み上げた嘘の城が、朝日を浴びて音を立てて崩れる。
俺は砂の山に膝をつき、
自分が空っぽだったことを、ようやく受け入れた。「救い」とは、真実に辿り着くことじゃない。
つき続けた嘘の重みに耐えかねて、
ただ、正しく絶望することだ。空虚...

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〒 消印のないデッド・レター

雨は、古い郵便ポストの錆をなぞるように降り続いている
俺の指先には、もう宛名の消えかけた一通の封筒切手は貼られていない
誰にも届けるつもりはなかったからだ
それとも、届けるべき相手が
もうこの街のどこにもいないからかバーボンの安酒で湿った喉を震わせ
俺は独り、闇に向かって吐き捨てる
「配達不能」とい...

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〒郵便  配達されない手紙

雨の午後は、古いタイプライターの音がよく響く。
デスクの引き出しの奥、
バーボンの空き瓶と錆びたライターに挟まれて、
その手紙は、まだ息をしている。宛先は、もう地図にはない街の
二度と開かないはずの扉。
切手は貼られていない。
届けるべき相手は、去年の冬、
煙霧の匂いだけを遺して、風になった。「元気...

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硝子の雨と残り花

トレンチコートの襟を立てて
煙草に火を点ける
今夜の風は、死人の吐息より冷たい川面に浮かぶのは
白から薄桃色へと色褪せた
花びらの遺体だ「綺麗だ」なんて言葉は
とうにどこかへ置き忘れてきた
ただ、潔く散るその形(なり)に
少しだけ、俺の過去を重ねるだけさ満開の嘘に酔うやつらは
もうここにはいない
騒...

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孤独の証明:終止符の公園

遊具の鎖が、錆びた悲鳴を上げている。
風に抗うことをやめた最後の一葉が、
独りごとのように、湿った地面へと身を投げた。「生まれたものは、死ぬ」
その単純すぎる真理を、
モンクの左手が叩きつける、重い低音のように受け止める。かつて誰かの温もりを吸い込んだベンチ。
今はただ、冬を孕んだ雨に打たれ、
俺と...

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