Nicotto Town



週二の儀式

週に二度
己の筋をわざと焼きつけるように追い込むと、
その報いが
ほぼ一週間のあいだ、
どこかの筋繊維をひそやかに疼かせる。 痛みは、どこかで積もった
形のないストレスたちが
身を借りて語り出す声なのか、
あるいは
自分の奥底に潜む
奇妙な悦びの回路なのか。 —&mda...

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寺務のうた

木魚の音に合わせて
書類を綴じる僧の手
朱印は祈りの印鑑
帳簿は経巻のように積まれ

コピー機は経机の隣で
白紙を光に変え
FAXは鐘の余韻を運び
メールは線香の煙に溶ける

寺務とは
静けさの中に響く事務
事務とは
俗世の中に潜...

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微睡君、今日も生きてる。

気づいたら朝だ。
昨日と同じ天井、同じ部屋。
夢の中で世界を救ったはずなのに、
現実では布団すら救えなかった。 でもまあ、いいか。
冷めきったコーヒーをすすりながら、
「今日も頑張るぞ」なんて、
自分に言い聞かせてみる。 誰かが見てるわけじゃない。
けれど、見ててほしい気もする。
少...

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スリープモード

夜になると、ときどき、心のどこかで音がする。
小さなクリック音のような、静かな断絶。
感情のスイッチが切れる瞬間だ。 怒りも、喜びも、笑い声も、
全部、電源コードを抜かれたみたいに静まる。
世界が少し遠くに下がって、僕だけが残される。
街の灯りがゆっくりと滲んで、空気の温度が曖昧になる。 ...

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スーパームーンは見えない

雲に隠れた月の代わりに、
街灯がやけに張り切って光っている。
誰もがスマホを空にかざす夜、
僕だけは画面の通知を見つめていた。 君の既読は、
薄雲の向こうでかすむ星のようだ。
届かない光ほど、
勝手に意味を持たせてしまう。 窓ガラスに映るのは月ではなく、
冷えたカップと僕の顔。
それ...

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