Nicotto Town ニコッとタウン

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夕暮れの約束

空が茜色に染まり、街の影が長く伸びる時間でございます。
私は約束の場所、川沿いの古い茶房で、一人静かに座っておりました。運ばれてきたのは、宝石のように透き通った「琥珀糖」。
外側は薄氷のように脆く、内側は柔らかな光を閉じ込めた雫。
それは、かつて交わした、あまりにも純粋で壊れやすい約束の形をしており...

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沈黙の羅針盤

背負った影の重さだけが、
この足跡を深く刻んでいる。
語るべき言葉はとうに、
追い越してきた風の中に置き去りにした。愛された記憶は、
古びた硬貨のように角が取れ、
今では指先で弄ぶだけの、
滑らかな無意味へと変わった。世界はただ、広大で冷淡な空洞だ。
俺はその中心を貫く、
一本の頼りない直線でありた...

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夜のとばり、あるいは青い煙

よるのとばりがおりるとき
街はもう、誰のものでもない。ポケットに手を突っ込み
路地裏の湿った風を吸い込む。
ネオンの残像が、
俺のコートの襟を青く染めた。バーボンのグラスに沈む氷の音は
かつて愛した女の吐息に似ている。
誰もいない。
いや、俺以外、誰もいない。時計は、答えを急がない。
影がまたひとつ...

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硝子(ガラス)の弾丸

雨の夜には 安いウィスキーがよく似合う
琥珀色の液体に沈むのは
昨日撃ち抜いた 誰かの野望の残骸だ「永遠」なんて言葉を信じるほど
俺は若くもないし おめでたくもない
指先で転がす 使い古されたジッポーの火
揺れる炎に 消えた女の影を重ねる手に入れたはずの真実は
夜明けの霧に溶けていく 砂の城のように...

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儚みの行方

ネオンの光がアスファルトに滲む
雨上がり、汚れた街の呼吸
俺のコートは、その湿り気を吸い込んでいるさよならも言わずに去った男の背中
それは脆い幻影
儚むことでしか、留めておけない夜明け前のコーヒーは苦い
砂糖はもう、とっくの昔に切らした運命?
そんな言葉は、ロマンチストにくれてやれ俺は、この脆い、
...

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