Nicotto Town ニコッとタウン

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鉄の揺り籠にて_夜行列車

お急ぎのところ、失礼いたします。
当列車は、孤独と闇を運ぶ、ただの鉄の塊に過ぎません。窓外に広がるのは、誰の目にも留まらぬ、黒い虚無。
お客様が抱えられた、行き場のない過去や、
誰にも言えぬ秘密がございましたら、
どうぞ、その重い荷物とともに、
この狭い寝台へお預けください。車輪が刻むリズムは、単調...

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無題_

灰色の氷割り
ウイスキーのグラスに放り込んだのは
昨日まで信じていた、たった一つの正解。
カランと鳴った音は、誰の救いにもならない。
溶け出したのは、無意味という名の透明な毒だ。
飲み干せば、喉が焼ける。
それでも俺たちは、乾きを癒やす方法を他に知らない
さよならの射程距離
銃声は聞こえなかった。
...

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四月の盲目(ブラインド・エイプリル)

カレンダーが残酷な冗談をめくっても
街はただ、白い沈黙に飲み込まれている。
春の霧は、記憶の解像度を下げるための装置だ。昨日までそこにあったはずのビルの輪郭が
ミルクに溶けた角砂糖のように消えていく。
「見えるものが真実だ」と抜かした哲学者は
この湿った朝の街で、きっと迷子になるだろう。俺はコートの...

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未完成の地図を、握りしめて

これから広い荒野へ踏み出す、あなた方へ。世界は、あなたが想像していたよりもずっと、
無愛想で、理不尽で、冷たい場所かもしれません。
信じていた正義が、音を立てて崩れる夜もあるでしょう。
自分の無力さに、ただ唇を噛み締める日も来るはずです。けれど、どうか覚えておいてください。
傷つくことを恐れて、安全...

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氷を噛み砕く

午前三時のキッチン
薄汚れたグラスに 安物のウィスキーを注ぐ
氷がぶつかる音だけが
この部屋で唯一 生きてる証拠だ「強くなければ生きていけない」
誰かが吐いた 使い古された台詞を
飲み干した酒と一緒に 胃の奥へ流し込む
焦げ付いた喉の痛みが 心地いいあいつが去った日の雨も
信じていた仲間の 乾いた裏...

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