Nicotto Town ニコッとタウン

スマホ版あります♪



まどろみ

バカの詩

バカでいい、と思った朝
霧の中を歩いていた
賢い人は地図を持ち
わたしは空を見ていた
難しい言葉を知らなくて
会議の隅でうなずいた
でも夕焼けの色の名前は
百個ほど持っていた
バカは損だと誰かが言う
そうかもしれない、そうかもな
けれど川の流れる音に
立ち止まれるのは誰だろう
...

>> 続きを読む


NO MORE 説教おじさん

人は年を重ねると
経験を「知恵」と呼びたがる
だが知恵とは本来、
他者を沈黙させる技術ではなく
沈黙に耐える能力のことだ説教おじさんは
正論を愛しているのではない
正論によって
自分の時代の優位を保存したいだけだ「最近の若者は」
という文法には
いつも小さな恐怖が隠れている
更新...

>> 続きを読む


了

五月の光は、ただ明るいだけで、何も約束しない。
さつきばれの空は、やけに澄んでいて、こちらの感情など透かしてしまう。

風は軽く、リネンの袖をすり抜ける。
何かを期待していた気配だけが、遅れて消えていく。

恋は、やはり無し。

その言葉は、思ったよりもやわらかくて、
少しだけ甘い...

>> 続きを読む


日記という詩

今日もわたしは存在してしまった。
謝罪先が見当たらないので、紅茶を淹れた。
ダージリンではなかった、わたしが求めていたものは。
何だったのかは、不明。
鏡と十七分、対峙した。
負けた。
(鏡には目がない。)
雨が降った。
わたしへの雨だけが、わずかに文学的だった。
これを傲慢と呼ぶ...

>> 続きを読む


懐かしい匂いっちゅうんはな

懐かしい匂いっちゅうんはな、
記憶の奥でそっとほどけていくもんや。
目に見えへんのに、ちゃんとここにおるんやで。 雨あがりの土の匂いに、ちっちゃい頃の帰り道が混ざっとる。
ちょっと湿った制服、遠くから呼ぶ声、まだ何も知らんかった未来。 台所から流れてくる出汁の匂いは、時間を巻き戻してまう。
...

>> 続きを読む





Copyright © 2026 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.