放課後の校舎裏は、いつも湿った土と
誰かが隠れて吸った安い煙草の匂いがした。
俺たちは、使い捨てのライターのように
火を灯す場所を探しては、空回りしていた。「遠くへ行こう」
隣で彼女が言った言葉は、
排気ガスに混じって消えた。
約束なんて、撃ち尽くした後の空薬莢(からやっきょう)ほどにも
価値がない...
ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。
放課後の校舎裏は、いつも湿った土と
誰かが隠れて吸った安い煙草の匂いがした。
俺たちは、使い捨てのライターのように
火を灯す場所を探しては、空回りしていた。「遠くへ行こう」
隣で彼女が言った言葉は、
排気ガスに混じって消えた。
約束なんて、撃ち尽くした後の空薬莢(からやっきょう)ほどにも
価値がない...
窓の外は、すでに藍色の闇が降りてきております。
お盆の上に残されたのは、透明な葛に包まれた、一粒の餡。
それは、どれほど隠そうとしても透けて見えてしまう、私の本心のようでございました。私はその冷たい塊を、一息に飲み込みます。
喉の奥を滑り落ちる滑らかさは、逃れられない運命の感触に似ております。席を立...
空が茜色に染まり、街の影が長く伸びる時間でございます。
私は約束の場所、川沿いの古い茶房で、一人静かに座っておりました。運ばれてきたのは、宝石のように透き通った「琥珀糖」。
外側は薄氷のように脆く、内側は柔らかな光を閉じ込めた雫。
それは、かつて交わした、あまりにも純粋で壊れやすい約束の形をしており...
背負った影の重さだけが、
この足跡を深く刻んでいる。
語るべき言葉はとうに、
追い越してきた風の中に置き去りにした。愛された記憶は、
古びた硬貨のように角が取れ、
今では指先で弄ぶだけの、
滑らかな無意味へと変わった。世界はただ、広大で冷淡な空洞だ。
俺はその中心を貫く、
一本の頼りない直線でありた...
よるのとばりがおりるとき
街はもう、誰のものでもない。ポケットに手を突っ込み
路地裏の湿った風を吸い込む。
ネオンの残像が、
俺のコートの襟を青く染めた。バーボンのグラスに沈む氷の音は
かつて愛した女の吐息に似ている。
誰もいない。
いや、俺以外、誰もいない。時計は、答えを急がない。
影がまたひとつ...