拝啓。おまえの書く詩は、まるで泥水に浮いた油のシミのようだ。
美しく光るつもりで、ただ周りを不快にさせている。
なぜ気づかないのか。
いや、気づいていて溺れているのだろう。
その哀れな自己陶酔の姿が、僕をひどく苛立たせるのだ。恥ずべき自惚れ言葉の安売り
悲しみという言葉を軽々しく使うな。
おまえの涙...
ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。
拝啓。おまえの書く詩は、まるで泥水に浮いた油のシミのようだ。
美しく光るつもりで、ただ周りを不快にさせている。
なぜ気づかないのか。
いや、気づいていて溺れているのだろう。
その哀れな自己陶酔の姿が、僕をひどく苛立たせるのだ。恥ずべき自惚れ言葉の安売り
悲しみという言葉を軽々しく使うな。
おまえの涙...
「幸福(しあはせ)のあつまる場所を、人は終着駅と呼ぶのださうです。
しかし、そこへ行き着くための切符を、私はいつのまにか失くしてしまいました。気がつけば、私のまわりには、ただ鬱陶しい梅雨の雨と、
行き場のない、みつともない涙の雫があるばかり。いまさら、誰を恨むわけでもありません。
これは、ただの愚か...
風のわたる 森のほとりで
ぼくはひとりで ゆめをみてゐた
とほい空から はこばれてきた
あはいいろの ひかりのつぶらおとづれるもの みな いそがなく
きえてゆくもの みな うたかたの
こころのしづくが 水面(みなも)にゆれて
せつないひびきを かなでてゐるきみのわらひごえが きこえるやうな
きみのさ...
冷たい潮風が、トレンチコートの襟を叩く。
街灯の下、自分の影だけが妙に長く伸びていた。
誰もいない真夜中の埠頭。
耳の奥で鳴り響くのは、さっきまでバーで流れていたエタ・ジェイムズの声だ。地を這うような、重くかすれたブルース。
彼女の歌は、この街の泥水をすべて吸い上げて、
それでも気高く咲く花のように...
グラスの底に残った氷が、
夜の静寂を小さく笑った。
ラジオから流れるエタ・ジェイムズの声は、
傷だらけの心に注ぐ安物のジンよりずっと濃い。タフでなければ生きていけない。
優しくなければ生きている資格がない。
そんなお決まりのセリフを、
月光に濡れた埠頭の錆びたボラードに呟いてみる。波は黒いインクのよ...