Nicotto Town



黒猫目日記番外 (お題 夏を感じるとき)

蝉時雨が染み入るように聞こえている。

梅雨が明けると共に待ちわびた様に一斉に鳴き出した。
それがしの里は山里故に夏場になると降るように蝉の声が聞こえて来た。
街中の虫の声は何やら悲壮感があるように思える。
限られた土の中よりいでて僅かな木々に安寧を求めてしがみつくせいであろうか。
ともあれ暑い夏の...

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黒猫目日記番外14 (お題 春を感じるもの)

ニコット山の奥深くにコハル一家は温泉宿を構えておったと聞く。
この前スキー場に行ったとき随分と雪深い所だと思った覚えがある。
春も深まりそろそろ山に緑も芽吹いたことであろう。

春を一番に誘うものは蕗の薹、たらの芽などの蕾たちだ。
天麩羅にすると実にうまい。
もう少し暖かくなると土筆やワラビ、コゴミ...

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黒猫目日記番外8

思えばこの一年、振り返ってみれば慌ただしい年であった。
姫の影供を任ぜられてこの街に来てみたが、慣れぬことに右往左往して過ごすばかりじゃった。
見るもの全て物珍しく驚かされることも多々あった。特にあの猫の首南京にはぎょっとさせられた。
姫より頂いた使い魔の茶太郎も未だそれほど役には立たぬうえに新たに...

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