Nicotto Town


うみきょんの どこにもあってここにいない


日々のはざまについて、
地上でみた夢の記憶、
地中で見られた眠りのすきま、
絵画や小説、想像世界、花たちなどについて
静かに渡りを記述しています。

夕焼けを残す

うちからわりとすぐ…、あるいて15分ぐらい。
雑木林のある崖の上の公園、ちょっと見晴らしがいい。
木々の向こうに町や遠くの山々がみえる。
とくに夕方がいい。
西の方に富士山がみえる。
夕暮れ時。紅葉した葉も空も似た色たちで
秋ならではの均衡だ。

バイトがおわって、ちょっと遠回りして、...

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小骨が黄昏のなかで影をのばす。(ヘルンさんへ)3


 わたしは、小泉八雲を、ク セニティスだと、ふといってみる。ギリシャ語で、「どこにいてもよそもの」。彼にギリシャの血が流れているのは、偶然だ。わたしはギリシャ人である、先年 亡くなったテオ・アンゲロプロス監督『永遠と一日』を思い出していっているのだ。大好きな映画。
 ストリート・チルドレンである少...

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小骨が黄昏の中で影をのばす。(ヘルンさんへ)2

 ちなみに松江では、ヘルンさんと親しみをこめて呼ばれている。これは松江に来た時、「Hearn」を「ヘルン」と表記したのが広まり、当人もそのように 呼ばれることを気に入っていたことから来たらしい。そして日本名である八雲は、「出雲」の枕詞「八雲立つ」から八雲とつけたらしい。あまり丈夫ではなかっ た彼は、...

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小骨が黄昏のなかで影をのばす。(ヘルンさんへ)1

 図書館で『小泉八雲集』(上田和夫訳、新潮文庫)を借りた。これは小泉八雲の著作から数編ずつ収めた、作品集。怪談や日本に関する印象記、考察文などが収められており、彼を知るための足がかり、入口的な書物となっている。
 中学生の時、英語の教科書に、「むじな」が出てきた。顔をつるりと撫でると、のっぺらぼうの...

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生と死が連綿と

一月に義母が亡くなった。享年九十歳、ほぼ老衰、安らかに逝けたようで、それが救いだった。私は死に目には会えなかったが一足先に行っていた連れ、義母に一番愛されていた息子は、間に合った。まるで、彼の到着を待って逝ったかのように。東京から義母の居た関西へ。家では、きれいな顔の、義母が安らかに横たわってい...

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